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プロジェクト・リーダーはお疲れ!

事業者視察

プロジェクト・リーダーはお疲れ!

田中酒造株式会社 代表取締役 田中一良 氏

“役割分担の明確化”が、強い目的意識を生み出す

田中酒造株式会社は、地域資源を活用したリキュール『小樽美人』シリーズで、「北海道新技術・新製品開発賞」食品部門で大賞、「春季全国酒類コンクール」リキュール部門で第1位・第2位、「小樽新技術及び新製品開発事業」で優秀開発賞、「第21回北海道加工食品コンクール」で北海道知事賞を受賞するなど華々しい成績を集めている。
 そんな『小樽美人』開発のプロジェクト・リーダーを務めた、田中酒造株式会社 代表取締役 田中一良 氏からは「プロジェクト・リーダーはお疲れ!」という意外なテーマで講演が行われた。

講演では、プロジェクトを成功させるうえで必要なことは、最初に“役割分担を明確にすること”だと田中氏は指摘する。プロジェクトの立ち上げ時は、事業の成り立ちの曖昧さが付きまとうことも多く、商工会議所自体が事業を実施する意味を再確認したうえで、プロジェクトの先行きを予測して、メンバー、リーダー、商工会議所事務局が役割分担を明確にする必要がある。この“役割分担の明確化”、そして、意識の共有を参加者全員ができるか否かがプロジェクト成功のカギを握るという。

プロジェクトの障害は、外的要因よりも内的要因の方が大きい

役割分担の明確化とともに重要となるのが、“人選”だ。プロジェクト・リーダーには、プロジェクトをまとめあげる能力があるか、強力なリーダーシップを発揮できるかが必要条件となる。というのも、選任されたプロジェクト・メンバー間には参加意欲に大きな差があり、こうしたメンバーをまとめてゆかなければならない。また、途中で発生する数々の問題、そうした問題点の指摘と明確化、解決策までの誘導などは、すべてリーダーに集中するものである。

そこでプロジェクト・リーダーに求められるのは、リーダーが責任を取る覚悟があるかどうか。「私、プロジェクト・リーダーがすべて責任を取るので、メンバーの皆様、どうぞ宜しくお願いします」というように、「自らが責任を負う決意を明確化することで、プロジェクトが前に進むよう舵取りをしなければならない」と田中氏は話した。

『小樽美人』開発プロジェクト、成功の要因

そして最後に重要となるのは、商工会議所事務局の立ち位置だ。プロジェクト・リーダーは、概して孤独にならざるを得ないので、商工会議所事務局には後ろからバックアップするのではなく、『一緒にやりますよ!』というように、常に横並びで立っていて欲しい。横に並んで立っていてもらえるのは、後ろから支えてもらうよりも、大きな励みになることが、今回のプロジェクトで最も教えられた重要な点である。

本プロジェクトをサポートしてきた小樽商工会議所の山崎久氏は、『小樽美人』プロジェクト成功の要因について、開発リーダーが田中酒造という製造事業者であったこと、なおかつ開発リーダーの田中氏が女性メンバーを中心に、女性の意見を上手に引き出しながらコーディネートしたことが成功の要因と指摘する。

その結果、『小樽美人』は小樽の新たな土産品として観光客のみならず市民にも認知され、利用されてきている。せっかく作った『小樽美人』ブランド、今後はブランド管理を徹底するとともに、今後の商品の多様化と多角化への展開、販路拡大に引き続き注力していく予定だ。