このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

街の伝統産業である木工技術。「オフィス」「若年世代」「IT」といった、これまで木工とは縁遠いと思われていた新しい分野に向けた製品を開発することで、伝統の復興を目指す。

取り組み内容

 鹿沼市は、江戸時代に日光東照宮の造営や修復にかかわった木工職人がその技術を伝えたことで木工加工業が地場産業へと発展し、「木工のまち」として知られる。だが、近年は住宅の欧米化などの影響もあり、鹿沼の地場産業は減退傾向にあった。
 そこで、本事業では地域の木工産業を再興するために、まず事業者などに対するヒアリングから現状の課題の整理と今後の方向性を模索。その結果、鹿沼木工の「本質」と新たなつながりを生む「場」の発信という意味を込めた「SQUARE by KANUMA」というコンセプトを掲げ、木工製品のぬくもりをもちながら、現代のライフシーンにもマッチする製品の開発に取り組んだ。
 鹿沼の既存木工製品とは異なる新たなテイストを生むべく、地域事業者の若手が中心となって開発を手掛けた結果、「パーティション」、「ブラインド」、「フォトフレーム」、「フレーム棚」の4点を試作品として製作。いずれも木の風合いからなるあたたかみををもった、モダンなデザインの製品は、展示会でも好反応を得ることができ、今後の鹿沼ブランド構築における足掛かりとなった。

トピックス

発想の転換で新しい木工製品を試作

本事業では、製品の円滑な流通のため「売る人とつくり手のコミュニケーション」を重視。コンセプトメイキングや、製品開発の段階から流通事業者にも参加してもらい、プロダクトアウト型の発想からの転換を図った。

今後の展開

コンセプトを統一し、製品化にあたる

本事業により、ライフシーンと調和する新たな試作品が生まれ、展示会などでも好評だったことから、今後は今回の成果品をさらに改良・発展させ、販路に乗せることを目指す。また、首都圏を中心とした消費者に向けた情報発信の強化も進めていく。また、本事業で掲げられた「SQUARE by KANUMA」というコンセプトを生かした製品の世界観を大事にしながら、新しい製品の開発も続け、伝統の木工製品がもつイメージとの差別化を図る。

活用した地域資源

日光東照宮造営以来の木工技術、日光杉

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鹿沼商工会議所

〒322-0031栃木県鹿沼市睦町287-16