このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

福井県・鯖江商工会議所 手仕事を買う、鯖江の旅。「SABAE Style」の確立で消費者に歩み寄る

全国各地で取り組まれている「地域資源∞全国展開プロジェクト」の中で、特徴的な取り組みをテーマごとに全6回にわたって紹介しています。5回目のテーマは「デザイン」、特集は手仕事が買える町・鯖江です。文=鈴木 聡/写真=工藤 裕之

メガネ 最先端の鯖江産メガネが並ぶ 手仕事の精神で生まれたメガネ

国産メガネフレームの9割が鯖江産って知っていました?

日本はメガネ王国だ。メガネを着用する人の数は6千万人以上におよび、色もかたちも用途もさまざまなメガネが流通している。そして、その膨大な数の国産メガネフレームの約9割が、同じ地域でつくられているというのだから、驚きだ。

メガネの日本一の生産地で世界三大産地のひとつでもある、福井県鯖江市。町を歩けば「〇〇眼鏡」「△□レンズ」といった企業の看板がすぐに見つかるこの町でメガネ産業がはじまったのは、明治末期の頃。豪雪にみまわれる冬の間にできる産業として根付き、みるみるこの町を代表する基幹産業へと発展。そして、革新的な技術力により世界初のチタンフレームを開発するなど、偉業を成し遂げるにまで至った。
 鯖江産のメガネは、着け心地や耐久性など細部まで使う人の視点に立ってつくる、というものづくりの精神と、それを実現するために培われた高い技術力によって支えられている。これは、越前漆器や石田縞など、この地に古くから伝わる手仕事に共通した「鯖江らしさ」といえる。

平成21年度の鯖江商工会議所の取り組みでは、「SABAE Style」をキーワードに、3大地場産業であるメガネ・漆器・繊維の技術を生かし、現代のライフスタイルにマッチする製品をデザインし開発。大人の男を演出する粋な製品が並ぶ「男の休日」シリーズと、遊び心のある製品が中心の「余暇を楽しむ。」シリーズからなる「SABAE Style」は、現代の生活シーンに新たな彩りを与えてくれる鯖江の新ブランドだ。これらの新製品から伝統の逸品まで、鯖江の旅で出会った手仕事を紹介しよう。

メガネがこんな姿に変身!

※Click!の写真をクリックすると詳細情報がご覧頂けます。

  • スタイリッシュなフォルム「Nextens」
  • 日本人にぴったりの「歩」次
  • テンプル部分を生かしたルーペとボールペン
  • 高品質のレンズを備えたルーペ
  • カラフルなペーパーナイフ

鯖江で、自分だけのオリジナルメガネをつくろう!

メガネができるまで

全工程を見る

鯖江市の「めがねミュージアム」では、オリジナルメガネをつくることができる。熟練の職人の指導のもと、糸のこぎりを使った昔ながらの製造工程で6時間をかけてフレームを制作。職人による最後の仕上げを経て、約一ヶ月後にメガネが届く。体験料は1万7850円(送料、ケース代込み。レンズ別売り)。要予約。詳しくはホームページ参照。

  • 30種類のデザイン1.デザイン選び次へ
  • 300種類の生地からチョイス2.生地選び次へ
  • メガネの内側を削る3.内径切削次へ
  • レンズをはめ込む溝を掘る4.溝入れ次へ
  • メガネの外側を削る5.外径を削る次へ
  • カーブをつくり、鼻あてをつける6.R(アール)と鼻あて付け次へ
  • デザイン・素材・切削でテンプルも作成7.テンプル作成次へ
  • 一ヶ月後に完成8.完成!

めがねミュージアム

「めがねミュージアム」には、メガネにまつわるさまざまな施設がある。時代時代のメガネを眺めるもよし、松田優作をはじめとする有名人のメガネコレクションに感嘆するもよし。メガネをとことん楽しもう。

時代時代のメガネが並ぶ
続きを読む…鯖江を支える伝統技術