ニッポンまるしぃ@デリカテッセン・トレードショー2019開催報告
日本商工会議所は2月13日(水)から15日(金)まで幕張メッセで行われた「デリカテッセン・トレードショー2019(略称DTS2019)」に共同ブース「ニッポンまるしぃ@デリカテッセン・トレードショー2019」を出展した。“ニッポンまるしぃ”は、「ヒット商品育成サポート事業(食)」を通じて地域の「おいしい」「たのしい」「あたらしい」食品を集め、新たなヒット商品候補を創出する取り組み。今回は日本各地の19商工会議所から30事業者が参加し、地域の素材を使った食商品の展示・商談会を行った。
年間最大のテストマーケティング機会
ヒット商品育成サポート事業(食)は、地域の食材を使った商品をもちより、研修セミナー、バイヤー品評会、個別指導、テストマーケティングといった事業を1年かけて繰り返し、商品の完成度を高めるとともに、販路開拓・拡大につなげていくための取り組み。デリカテッセン・トレードショーはその集大成ともなる機会で、それまで重ねてきたネーミングや商品の改良、パッケージ・パンフレットの見せ方、プロモーションや提案方法の工夫といった事業の成果を、会場に訪れる小売店・飲食店などプロのバイヤーを相手に披露し、マーケットのリアルな反応を確認するとともに実際の商談も行う最大のテストマーケティングの機会となる。
市場のリアルな反応を知るまたとない機会
今回は、初参加の事業者と、昨年に引き続きの出展となった事業者が入り交じり、過去最大の規模となった。その中でも、初参加となった事業者については、「何もかも初めての経験だったが、専門家のサポートを受けて1年かけて商品化に取り組んだので、自信をもってこの場に挑めた」といった声が聞かれた。また、今回で2年目となる事業者も、「前回は様子見だったが、それでも数件の商談が決まった。おかげで、どうやらターゲットが見えてきたので、今回はより市場にあった提案を意識した」と語った。いずれも、自社の考案した商品が市場に受け入れられるかどうか、反応を知るまたとない機会となったようだ。
展示規模・来場者が過去最大規模に
DTS2019は、食卓をテーマにフードビジネスを網羅する4つの展示会の合同イベント「フードテーブル・イン・ジャパン2018」(略称FTJ)の中の一展示会として開催されたもの。元来は、同イベントのメイン展示会である「スーパーマーケットトレードショー」(同SMTS)に出展していたが、展示の規模やテーマ性、来場者の顔ぶれ、求められる取引要件などがより支援事業の性格にマッチしていることから、DTSへの出展に切り替えて、今回で3年目となる。DTSの展示内容、規模が拡大するとともに来場者も増え、商談機会が向上しているのに加え、出展回数を重ねることで周知度も上がり、共同ブースを目当てに来場するリピーターもすでについている。
今回は、イベント全体で3日間合計、約8万8千人が来場。参加した商工会議所と事業者は、会場で得られた商談の機会を活かして実際のビジネスにつなげていく「事業化」のステップに進むとともに、商談を通じて得られた情報をもとに商品のさらなるブラッシュアップ、改良を進めていく。