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日本商工会議所×モノ・マガジン「JAPANプライド」 開催レポート

「地域ブランディング・販路開拓支援事業」 東京丸の内KITTEにおいて展示販売イベントを開催

日本商工会議所は2月14日(木)~2月16日(土)まで、モノ情報専門誌の草分けである「monoマガジン」と共同で行っている新事業「ジャパンプライド」の一環として、専門家チームと編集部によって日本全国から発掘された地域色あふれる逸品を東京丸の内「KITTE」で展示販売するイベントを行った。

初開催となった東京・丸の内に11エリアの各地の逸品が集合、展示・販売を実施
初開催となった東京・丸の内に11エリアの各地の逸品が集合、展示・販売を実施

地域そのものに着目し事業た新事業がスタート

今回のイベントは、地域力活用新事業創出支援事業の中で、今年度新たに新設した「地域ブランディング・販路開拓支援」、通称“JAPANプライド”の一環。従来の事業が、食・技・旅といったカテゴリーごとに商品・新事業の創出を支援しているのに対し、新たな事業は地域そのものにフォーカスした取り組みと位置づけている。初年度の今年は、商品の目利きを専門とするバイヤー、企業のブランドマネジメント担当者、デザイナー、料理人など、多様な分野におけるモノの専門家、及び、日本や世界のモノを見続けてきたmonoマガジンの編集者がチームを組み、実際に地域を訪れ、モノづくりの現場にまで踏み込んで発掘した11地域、38事業者と協働し、既存商品の改良・新たな商品の創造、及び、デザインやパッケージ、販売方法のアレンジなどを行った上で、monoマガジン誌上への掲載、そして、今回のKITTEでの展示販売イベントを通して、販売促進につなげていくという試み。

モノ専門誌の「モノ・マガジン」とのコラボ企画は丸の内でも関心が高い
モノ専門誌の「モノ・マガジン」とのコラボ企画は丸の内でも関心が高い

日本有数のオフィスエリアで商品の反響を見る

KITTEは、日本郵便が手掛ける商業施設で、東京駅丸の内南口を出てすぐ目の前という立地にある。特に、イベント会場が設営された地下1階は地下鉄通路や周辺のオフィスビルに直結しており、平日の昼間ともなると多くのビジネスパーソンでごった返す都内でも屈指のオフィスエリアである。今回のイベントを共同運営するmonoマガジンが男性読者の多い雑誌であることもあり、対象となった商品も比較的に男性向けに親和性が高いため、ビジネスマン向けのテストマーケティングに好適な場所として設定した。実際に、イベントがスタートすると、スーツ姿の男性など仕事の行きかえりなどで立ち寄った様子の来場者が多く見られた。この他、チラシの配布、feel NIPPON公式サイトやmonoマガジンでの告知などにより、日ごろから「モノ」や「モノづくり」、「グッズ」に興味があり、高い感度を持つ人たちが多く集まった。

ゆったりとした展示スペースも来場のし易さのひとつ
ゆったりとした展示スペースも来場のし易さのひとつ

モノから関心をもってもらい、地域を知ってもらう

今回の展示販売イベントでは、商品を作った事業者が来場者に対して直接、商品の背景にある地域のモノづくりの伝統や状況を説明し、その場で販売するとともに、専門家チームが現地を訪れた際のディスカッションの様子などを撮影した映像を上映し、取り組みの推移や地域のモノづくりの様子を伝える意味もあった。イベントに参加したある事業は、「今回は販売することより、むしろ地域を知ってもらうことが大きな目的。モノづくりをしていると、わかっているつもりでも“マーケットイン”の発想がもちにくい。今回のように、モノづくりの現場を外部の人に見てもらい、地域を知ってもらうよいチャンスと思う」と、事業の意義を語った。また、事業そのものが初の試みであったが、展示販売会に参加したある事業者は、「普段から、依頼されたお客様に満足していただくことを心掛けているが、こうして、自分たちが発想して作った商品を、実際に使う人に見てもらい、反響をもらえると『もっといいものをつくって満足してもらおう』というモチベーションが上がる」と、今回の展示に手ごたえを感じている様子だった。

販売も兼ねる陳列は見易さも大切
販売も兼ねる陳列は見易さも大切
展示品に対し、あちこちのブースでやお客さまから質問が飛ぶ
展示品に対し、あちこちのブースでやお客さまから質問が飛ぶ

今回のイベントで得られた知見を反映し、商品の改良や販売方法の工夫をさらに重ねていくとともに、モノを通して地域のブランディングを図っていく。