出展レポート
日本商工会議所は2月8日(水)~10日(金)の3日間、「第83回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2017」および「第21回グルメ&ダイニングスタイルショー春2017」に共同展示商談会「feel NIPPON春2017」を出展した。全国から50の商工会議所が参加し、地域の特色あふれる商品、素材、旅行企画などを展示し、新商品のテストマーケティングや地域情報の発信、バイヤーとの商談などが活発に行われた。
震災復興を支援する熊本ブースの設置
今回の出展に際して、約1年前に震災に見舞われた熊本県を支援するため、熊本県ブースを設置した。熊本県商工会議所連合会所属の地域商工会議所のうち、熊本、八代、荒尾、人吉、水俣、玉名、山鹿、牛深の8商工会議所が参加した。出展した商工会議所の担当者は、「熊本県は今回の震災で大きな被害を受けたが、地域産業は健在で、活力は失われておらず、復興に向けて立ち上がっていることをアピールできるよい機会になった」と語った。
年々注目が高まる商工会議所ブース
“feel NIPPON”の出展は、本年で9年目になるが、地域の特色を生かしたものを求める市場の声は年々増している。特に今回は、全展示商品の中からプロのバイヤーが選ぶ注目商品のコンテストで、常滑商工会議所の「手造り織部市松焼酎セット」がキッチン&ダイニンググッズ部門の大賞を受賞するなど注目を集めた。初めて出展したという商工会議所の担当者は、「地元で開催する展示会とは来場者のケタが違う。話も早く、具体的な商談につながるケースが次々に出てくる」と効果の大きさに驚いていた。
共同出展のメリットを有効活用
1年前に、会社独自で出展した経験があるという事業者の担当者は、「単体で出展したときは目立たないし、訪れる人も少なく商談件数はゼロだった。それが、今回は事前のマッチングで商談がセッティングできたし、さらに、ご当地のものを探されているバイヤーさんに見つけられやすく、去年のことが嘘のようにたくさんの人が来た」と語った。また別の事業者は「商工会議所として出展しているため、すべて国産で、しかも地域の特色を生かしているものだということを説明しなくてもわかってくれる」と、共同出展の意義が大きかったことを話していた。
今回の展示会では3日間の期間中約3万人が会場を訪れ、延べ1,100件以上の商談が行われた。参加商工会議所は、今回の成果を受けて、事業者による商談のサポートや、さらなる商品の開発・改良、新たなプロジェクトの発案などに活かしていく。