大人の遠足は山あり歴史あり旨いものあり

中世の山城址が残る「加茂山古道」

自然と歴史を巡る大人の遠足

　新潟県のほぼ中央部に位置し、首都圏からは新幹線で２時間。古都をしのばせる落ち着いた風情や豊かな自然に囲まれ、古くから「北越の小京都」と言われています。河川敷が整備された加茂川は、５月は鯉のぼりが泳ぎ、夏には２kmの大ナイアガラ花火が川を縦断します。毎年９月に開催される「あかりば」では、加茂山公園を中心に手作りの提灯や行灯が並べられ、夜には幻想的な光景が広がります。当日は一般公募で選ばれた花嫁花婿があかりに灯され、多くの来場者に祝福されながら京都ゆかりの青海神社で挙式を行うロマンチックなイベント。どれも一見の価値ありです。
　市の中心部に広がる加茂山公園は、無料リス園、日本一の雪椿群生地等が整備され、春は桜や雪椿、秋は紅葉で彩られますが、中世・戦国時代には山城の役割を果たしていました。加茂山古道として親しまれているハイキングコースでは、今も山城址の地形がはっきりと残っています。上杉謙信没後の跡目争いの折に重要な場所だったとか…有名ではないけれど、小さな歴史秘話が潜んでいるのです。お腹がすいたら、近くの商店街でお団子やお惣菜をつまみ食い。「歴史ロマンに浸りながら心地よい汗を流せる」。加茂は手軽な大人の遠足にピッタリです。