観光地に住む地元の人しか知らないような新しい情報に触れられることを期待してきました。やはり、お客様はその地方ならではのものを観たい、体験したいという欲求が根本にあります。たとえば関東圏から各地方へのツアーなどは、情報誌に載っている範囲での旅行企画になりがちな部分もあります。お客様もすでに知っている情報ばかりでは、新鮮な魅力をご提供することはできません。
　その点、地元の人から直接、その土地の話をうかがえるこの機会は貴重であり、とても参考になる意見をうかがうことができました。
　旅フェアに来たのは初めてでしたが、商談のみならず、展示ブースが設営や写真・映像など、ビジュアル的に見どころが理解しやすく、また、一般のお客様もこられているので消費者目線でどこに興味を持たれているかといったこともわかって、いろいろ興味深い体験になりました。

　普段は接することのあまりない商工会議所の方々から、どのような提案がおうかがいできるか、大変、興味を持ってうかがいました。
　旅行を専門に取り扱う方とは違った視点、私たちでは思いつかないような斬新な切り口、そういった部分を期待しておりましたが、結果は予想以上。特に今回、物理的な観光資源そのものの発掘に加えて、地域に住む方だからこそ創出される切り口、あるいは各地方の方言を活かしたフレーズ、そういった感性的なものが旅行商品の素材としていかに大切かを改めて感じました。
　今回いただいた提案には、未完成な部分もありましたが、出来上がっていないからこそ、私たちと一緒に作ることによってオリジナル性の高い商品にすることができると思っています。そういう意味では、商工会議所という信頼できる組織の方々と一緒に、旅行商品を作り上げることができる今回のような取組みは、願ってもない有意義な機会。事前に情報を提供いただいていたこともあり、非常に内容の濃い商談ができました。

　今回は、最近ニーズの高い女性をターゲットにした女子旅、女性向けツアーの素材発掘に期待してきました。
　いま、当社ではお客様の7割前後が女性客。また、年配の方が多かったバス旅行が、若年層にも人気になっています。こうしたことから「若い女性層」がここ5年ほどで大きな市場に育ちつつあり、私どもでもお客様のニーズに答える新しい旅行商品の開発を急いでいるところです。
　たとえば、歴史的な文物を巡るガイド付きのツアー。非常に幅広い層に人気を集めており、今も大きな注目を浴びています。全国には、私たちのまだ知らない、魅力的な素材がまだまだたくさん眠っているはず。今回のような「旅」をテーマとした全国的な展示会は情報を得るよい機会です。実際、ヒントになる提案とも出会い、とても有意義な時間になりました。