いよいよ最終回となる第5回は商工会議所の五番目の頭文字「う」で始まる宇佐商工会議所です。
宇佐商工会議所で取り組まれている全国展開プロジェクトの内容や、宇佐市の魅力などを経営相談員の佐藤さんにご紹介していただきます!
宇佐市は、大分県県北に位置し、緑豊かな田園と周防灘に面した漁場を有する自然に恵まれた町です。国宝でもある、神仏習合・全国八幡社四万社の始まりとされている「宇佐神宮」をはじめとした国の重要文化財を複数擁した、歴史ある土地でもあります。
また宇佐商工会議所は、その前身となる宇佐商工会が平成元年に発足し、それから13年後となる平成14年に誕生しました。
宇佐市で伝統的に食べられている海老と麦などをはじめとした、豊かな土壌で育まれた食材。これらをもう一度見つめ直し、多くの方に味わっていただくために、宇佐の先人たちが味わってきたレシピを改めてアレンジし、新たな特産品を作りたいと考えました。そして同時に、安心・安全な食を届けるために必須となる環境保全のため、八万本の植樹活動「八萬本の樹」を立ち上げました。八万本という数字は、全国八幡宮の総本社「宇佐八幡宮」に由来しています。
平成17年に、商工会議所の部会活動から、商品開発研究グループが任意で立ち上がり、活用する地域資源として海老および麦を選定しました。その後、ブランドコンセプトを考え、地域ブランドとして『八萬本の樹』ブランドを立ち上げています。さらに認証制度を創立し、地域ブランドとしての認証基準を策定し、「海老八萬酒」「海老の杜氏漬け」「杜氏パン」「かち海老のラングドシャ」「麦焼酎トリュフ宇佐七蔵」などの認定商品が誕生しました。平成19年度には全国展開プロジェクトを活用して、さらなる特産品開発のサポートを行いつつ、完成した特産品を展示会へ出展しています。
平成21年度には「おおいた地域資源活性化助成金」を活用し、事業を継続展開しました。以降は、『八萬本の樹』認定商品で得た収益の一部で、駅館川(やっかんがわ)の河川敷などにソメイヨシノの植樹活動を行なっており、今後も継続して行なっていきます。また、宇佐市の特産品である、麦焼酎や日本酒を素材にした新しい商品開発を考えています。
-
国宝「宇佐神宮」
奈良時代の725年に現地に迎えられた、全国4万にも及ぶ八幡社の総本社です。聖武天皇の時代には、東大寺大仏建立時に援助を行うなど、政治的にも大きな影響を持っていたと伝えられています。現建物は安政2年~文久元年に造替されたものです。
-
からあげ
宇佐市はからあげ専門店発祥の地といわれています。市内にはからあげ専門店が多数あり、店舗ごとに個性豊かな味を楽しむことができます。
-
おおいた味一ねぎ
宇佐の豊かな大地で育てられた、美味しいねぎ。ねぎしゃぶとして食べるのもオススメです。3月2日~28日は「第3回味一ねぎメニューフェア」も開催されています。
-
麦焼酎
宇佐市内には、香り豊かな本格麦焼酎を手がける蔵元が7蔵あります。宇佐平野の豊穣を生かし、それぞれの伝統を継承して仕込まれたこだわりの焼酎は賞味の価値ありです。
-
かち海老
「かち海老」とは、とれたての赤エビを干し、叩いて殻を取り除いたものです。そのままでも良し、料理に活用しても良しの漁師町・長洲の名物です。
本プロジェクトは、任意の企業グループの活動が母体となっており、当所は活動内容を吸い上げて支援する形を取りました。それは補助対象期間が終了した後でも、任意のグループとして活動を継続できるようにするためです。今後は、グループとしての企業活動を支援しつつ、市町村の施策を伺いながら、行政と連携した活動を展開していきたいと考えています。