概要・活動内容
温泉、高原、湖と観光資源がそろっていると言われるが、観光に関する見方・考え方、客層が様変わりしている今日、もう一度「諏訪」の観光資源は何なのかを調査・研究し、「選んでいただける観光交流地」に仕立て上げます。
~地域観光を盛り上げる~ 行政と地域の各数十団体が集まり、これからの地域観光を本気に検討
諏訪地方には観光資源として、温泉・高原・湖・美術館など全ての資源が揃っていて羨ましがられています。 しかし、観光が従来の物見遊山的なSightseeingからTourismに変化している実態を踏まえ、もう一度観光資源を見直し「選んでいただける観光交流地」に仕立て上げていくことが求められています。そこで、商工会議所がジョインターとなり、行政および地域にある観光やまちづくり等の各団体に働きかけ、諏訪のこれからの観光を検討する「諏訪"地域資源価値創造創造委員会」を設立、それぞれ3つの事業、4つのプロジェクトに分け、19年度は調査・研究・実証実験にウエイトを置き活動をしてきました。
1.埋もれている資源の価値創造事業
●地域資源価値創造プロジェクト
諏訪湖・水辺を含む諏訪盆地を大きな「庭園」と見立て、将来にわたって住民生活・文化と自然資源・環境の保護・利用が共生する地域資源として捉え、埋もれている(潜在的な)資源を、観光資源としての価値を創造することを目的に、庭園学の権威である「東京大学庭師クラブ」に調査活動を委託した結果、8月から10月の期間数回にわたる(延べ20日以上)の現地調査より、庭園学術的な視点・よそ者の眼で見ることが、数々の観光資源を発見することが出来、地域の持つ観光ポテンシャル(潜在性)を再認識いたしました。
その一環としてニューツーリズム&地域資源価値創造フォーラムを企画、11月6日諏訪文化センターでニューツーリズムについての基調講演と東京大学庭師クラブによる市民とのパネルディスカッションを行いました。
2.見えている資源の商品化事業
●地場食材資源活用プロジェクト
旅行者が魅力(満足)を得る観光地の要素は「味覚」が7割で、観光地に対して最も重要な要素となっています。しかしながら、名物料理に乏しい諏訪は「おいしい料理でのおもてなし」に、はなはだ困った状態下にあることが顕在化しています。
このような状況下の中、諏訪地方には住民が昔から食していた土地特有な食材が沢山あり、それを活かした、新しいおもてなし料理(名物料理)を模索し調査している中、諏訪信仰の総本山である諏訪神社(諏訪大社)に「食の伝統」が残っていることを発見、これを伝承することで「味覚」だけではなく「心がよろこぶ料理」を提供し、食のおもてなしが出来るよう事業を進めています。
その一環として諏訪地域食文化安全祈願祭、鹿肉料理プレゼンテーション食事会を企画、12月4日諏訪大社 上社本宮ラコ華乃井ホテルにおいて 太古から諏訪神社に伝わる「食文化」を広く一般にリリースするとともに、地場食材を活用した鹿肉料理のモニター調査を行いました。
●健康再生ツーリズムプロジェクト
当初は、国民の多くが望んでいる健康再生・アンチエイジングをテーマにリピーター・宿泊客の増加を図る「ヘルスツーリズム」について調査、研究をする予定でしたが、まず「高原」「温泉」が地域資源としてある諏訪には「どのような旅行形態が適しているのか」を調査し、しっかりとした観光方針作りをしなければならないことに全員気づき、その方針作りのための調査・研究を開始いたしました。
そのモニターとして10月~(諏訪湖)にてあさ散歩船の出航を企画、朝食の前に、静まりかえった湖上を散歩し、湖上散歩船にてすがすがしい朝日を浴びることができるモニター体験を行いました。
3.失われつつある産業・芸術の復興事業
●幻の花街復興プロジェクト
踊りや歌で夜の席を華やかに彩る芸者衆ですが、ほんのひと昔前までは諏訪にも4つの置屋があり、「芸者文化・芸術」を築いていました。
しかし、その芸者文化も不況のあおりや時代の変化を受け、衰退の道をたどりつつあります。失われつつある伝統文化・芸術としての芸妓の育成を目的とした「大手見番芸妓邦楽学院」の設立を支援、芸妓がいる街諏訪をPRすると共に、お座敷遊びなど芸妓と触れ合える機会を増やし「一流のおもてなしが出来る温泉地」を目指していきます。
その一環として8月には諏訪湖において満月の夜、芸妓が舞う屋形船を出航させ、諏訪湖の風情を楽しむことができるモニターツアーを行いました。
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諏訪商工会議所
〒392-8555長野県諏訪市小和田南14-7