幕末の頃に誕生したとされる伝統の嫁入り道具「花嫁のれん」を、商店街全体に展示する「花嫁のれん展」が、全国の女性を中心に人気を集めている石川県七尾市。七尾商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【能登・七尾の伝承美「花嫁のれん」と歴史街道をゆくまちなか「ふれあい」観光推進事業】を実施。
概要・活動内容
平成20年10月の1週間に、東京都指定名勝「旧安田楠雄邸」で伝統文化・花嫁のれんの展示会「花嫁のれん展in東京」が開催された。七尾市民の間で伝承されてきた12点ののれんが展示され、新聞、テレビなどのメディアに取り上げられたことも手伝い、期間中に3000名以上が来場する大盛況となった。会場では、花嫁のれんの冊子やポストカード、花嫁のれんを使った嫁入りのシーンがミニチュアで再現された花嫁のれん人形などの販売も行われた。また、地域の歴史や文化などを教えてくれる“語り部”が派遣され、来場者に感動的な花嫁のれんの由来などが語られた。
その他の活動
毎年「花嫁のれん展」が開催される中心市街地の一本杉通りには、市内観光の重要スポットである全21軒の「語り部処」がある。語り部処とは、商店の主人や職人、旅館の女将などが自身の仕事や街の話を語ってくれる“語り部”となり、観光客をもてなしてくれる場所だ。この語り部を中心とした市内観光を宣伝するため、2月にPR冊子「出会いの一本杉」が発刊された。制作は、作家の森まゆみ氏、イラストレーターの太田朋氏、写真家の谷口良則氏に依頼され、一本杉通りの語り部処を一軒一軒取材し、語り部たちが語る生活文化に触れられる人間味あふれた1冊になっている。
担当者からの一言
「本プロジェクトで、七尾の伝統的風習である『花嫁のれん』を、首都圏を中心に大きくアピールすることができました。特に『花嫁のれん展in東京』は、新聞、テレビなどのメディアの取扱いや、多数の来場客から、七尾が持つ魅力のポテンシャルに確かな感触を感じました。また、PR冊子『出会いの一本杉』を作成し、全国に配布したことで、七尾のまちなか観光の新たなルート開拓、ひいては中心市街地を中心とした交流人口の拡大につながると期待しています。4月に、第6回『花嫁のれん展』を開催しますので、美しい花嫁のれんと七尾の語り部に触れ合いにいらしてください」(担当:東昇一さん)
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七尾商工会議所
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