小麦粉の皮で野菜を包んだ郷土食「おやき」は、信州北信地方を中心に昔から食べられており、中でも長野県長野市の土産品として全国的にも有名だ。長野商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【口コミ投稿サイト「おやき巡りマップ」作成・若手後継者育成プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
ヘルシーで安全、手軽に食べられる長野のおやきを全国に発信するため、おやき事業者を中心とした「信州おやきブランド化委員会」が設置された。まず、改めておやきを理解するため、市内のおやき店を1店舗ずつ調査。具や製造法などをデータベース化し、長野のおやき店を網羅したおやきサイト「信州おやき調査隊」が作成された。サイトには、作り方や地域ごとの特色、歴史なども紹介され、観光目的としても利用できるサイトになっている。また、web上では各店舗への評価や口コミ投稿、全国おやきアンケート調査の結果なども発表されている。
その他の活動
今後の方向性を決めるため、専門家を招き、おやき事業者を対象にした講演会が行われた。講師を交えた討論がなされ、4月から5月にかけて600万人が訪れる秘仏公開「善光寺御開帳」に合わせたイベントの開催や、おやき巡りマップの作成、他業種とコラボレーションする「ワイン de おやき」などの企画が提案され、委員会を中心に実現に向けて計画が進められている。また、今回の活動で注目が集まったおやき事業者グループは、百貨店やスーパーでのイベントに、相次いで共同出店している。
担当者からの一言
「実をいうと、私自身は県外出身者で、今回のプロジェクトが始まるまで、おやきに対しての思い入れが余り高くありませんでした。しかし、信州の方々の熱い思いや、深い思い出話を聞いているうちに、信州人にとっておやきは、小さな頃や家族との思い出にリンクした大切な食べ物なのだなと実感しました。おやきには“焼き・蒸し・揚げ”など、作り方の違いによって食感が全く違い、具を変えることで、食事からスイーツまで変化します。ぜひ、長野に足をお運びになった際には、さまざまな味の出会いに導いてくれる信州のソウルフードを食べ歩いてみてくださいね」(担当者:山谷由美子さん)
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長野商工会議所
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