蓼科高原や八ヶ岳などの観光地が有名な長野県茅野市は、厳寒な気候を利用して作られる角寒天の生産量で日本一を誇る。茅野商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【そば・寒天の新製品開発プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
八ヶ岳の西麓は湿度が低く冷涼な気候で、昔から蕎麦づくりが行われており、近年は休耕田でも栽培されている。江戸時代に将軍家に献上していた幻の蕎麦「寒哂し蕎麦」を復活させて商品化するなど、生産が盛んになっている。寒哂し蕎麦に続く、ブランド蕎麦の開発も行われており、ストレスを和らげて血圧を低下する働きが注目されているGABAを通常の10倍も含む「荒搗そば」が開発された。今後は商品化に向けて、市場調査と改良が行われていく。
その他の活動
荒搗そばの開発時には試食検討会が行われた。そのほかに、寒天を作る際に出る絞り粕の利用方法についても話し合われている。通常は産業廃棄物として処分されているが、成分を分析した結果、肥料として有用であることが確認された。そこで、蕎麦殻やおがくずなどと混ぜて有機肥料として利用する方法が検討されている。
担当者からの一言
「茅野市は八ヶ岳連峰の据野に広がる高原にあり、冷涼な気候で古くから良質な蕎麦が採れました。数年前に寒哂し蕎麦を復活させ、7月には寒哂し蕎麦祭りを開催しています。そこで、手打ち十割の寒哂し蕎麦の販売も行っており、平成20年は2000食を販売しました。荒搗そばも販売戦略を立てて育てていきます」(担当:三浦泰樹さん)
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茅野商工会議所
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