ノコギリの歯のような屋根が連続した工場建築物が約220棟並び、その数が日本一を誇る群馬県桐生市。桐生商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【桐生の産業観光 ノコギリ屋根工場と近代化産業遺産】を実施。
概要・活動内容
織物製造の現場として街の繁栄を支えてきた「ノコギリ屋根工場」は、現在では織物業以外にも、アーティストの工房や飲食店、美容院など、新しい形態の活用が増えている。この工場群に宿る“ものづくりの精神”を発信するために、平成20年12月に展示会「ノコギリ屋根博覧会」を開催。ノコギリ屋根工場や産業遺産から生み出される製品や創作品、芸術品や食品などを一堂に集めて展示した。アーティスト集団の工房「無鄰館」やパンを販売する「ベーカリーレンガ」など31の工場が参加し、会場には市外からの観光客を含む約1500名が訪れ、大盛況となった。
その他の活動
NPO法人「桐生再生」が作成した「のこぎり屋根めぐり」コースをベースに、産業観光ツアーを実施。博覧会会場を起点として、旧住善織物工場や旧齋憲テキスタイル工場など、街の繁栄とともに歩んできた織物業の歴史を巡ることができる。また、市内の産業観光に活用できる「桐生産業観光マップ」が作られ、展覧会で無料配布された。この地図は、「ノコギリ屋根マップ」と古地図風の「桐生新町近代建築図」で構成され、明治期と現在の2つのマップを辿って歩くことで、桐生の産業の変遷を体感できるユニークな作りになっている。
担当者からの一言
「伝統的な織物業と新しいものづくりが混在する“のこぎり屋根工場”。その実態を、全国へ発信したいという思いを形にしたものが『ノコギリ屋根博覧会』です。約50名のプロジェクトメンバーが精力的に取り組み、展覧会にすばらしい製品や作品を並べることができました。桐生のポテンシャルの高さをアピールすることで、新しい産業観光のモデルを作れたのではないかと思います」(担当:石原雄二さん)
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桐生商工会議所
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