江戸時代から綿織物の産地として栄え、全国でも珍しい機織の神様を祭る「初生衣(うぶぎぬ)神社」がある静岡県浜松市。浜松商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【SLOWな綿織物を活用した感性価値創造プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
全国有数の綿織物産地である浜松地域には、旧型シャトル織機などを使う小規模の事業所が数多く存在する。この織布設備は、大量生産には向かないが、手作りの風合いを持った温かみのある生地を織ることができるのが魅力だ。他製品との差別化を図るため、連綿と受け継がれてきた浜松の職人の技術と生地の特徴を生かした新ブランド「eee-sweat」を立ち上げ、新商品の開発が行われた。同ブランドは、「T・H・D La maison」のデザイナー・畠山巧氏がプロデュースし、優しく包みこまれるようなナチュラルな肌触りを実現した製品が完成。ブラウスやキャミソールドレスなどの洋服以外にも、バッグなどの小物がラインナップされた。
その他の活動
新ブランドと新製品のPRのため、2月に東京ビッグサイトで開催の展示会「第67回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2009」に出展。商品開発のために作られた試作品が展示され、製品の持つ柔らかさでブースがやさしい雰囲気に包み込まれた。浜松産のコットンを使ったワンピースやパンツ、バッグなど、独特の空気感を持つ製品が注目を集め、首都圏の消費者やバイヤーに、“エコ”“遠州”“いい汗”の意味が込められたブランド名「eee-sweat」がアピールされた。
担当者からの一言
「今回のプロジェクトでは、浜松市や周辺地域の協力を得て、古くから伝わる綿織物業の再生化を目指しました。都内で活躍するファッションデザイナー・畠山巧氏の指導のもと、トレンドに沿いながらも古い機械が生みだす独特の膨らみ感や風合いを生かした商品ができたと思います。畠山氏の協力によって、地域の繊維事業者が共同で開発に取り組むという新しい形を作り出せたのも、今回の大きな成果の一つです。商品には、高品質・高付加価値という絶対の自信があります。今後、インターネットでの販売を取り入れながら、新しい販売ルートの開拓も考えています。メイドイン浜松の柔らかな着心地に期待してください」(担当:名波佳紀さん)
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浜松商工会議所
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