貿易商人の街として栄えてきた大阪府堺市は、外国文化をいち早く取り入れ、三味線や線香、自転車などの製造技術や文化の発祥の地ともいわれている。堺商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【線香発祥の地 堺のフェロモン開発プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
線香の需要拡大に向けて、これまでに煙の出ない線香「0（ゼロ）」やコーヒーの香りの「残飛香」、イチゴの香りの「一期香」など、仏事ではなく若者向けの商品開発が進められてきた。プロジェクトでは新たにアロマテラピーでの利用を想定した線香の開発が行われ、特に異性を惹きつける香りをテーマに、男性向けの「翠香シリーズ」と、女性向けの「櫻花シリーズ」が試作された。沈香や白檀といった伝統の香りに、柑橘類など組み合わせた香りが特徴で、今後商品化に向けて、品質改良が行われていく予定だ。
その他の活動
試作品は「めっせdeさかい2008inTOKYO」「おおた商い観光展2008」「大阪勧業展2009」で出品された。また、線香発祥の地としての文化を守る目的で、江戸時代後期から大正時代前期まで使用されていた線香の「押し出し機」が文献をもとに復元され、その押し出し機を使った線香づくりを体験できるイベントも開催された。
担当者からの一言
「若い男女双方に受け入れられる香りにするのはもちろんのこと、これまでの線香のイメージを払拭することも必要です。そこで、グッズ感覚で手軽に携帯できるように、長さとパッケージを工夫しました。シガレットケースのようにポケットからの出し入れがサマになることがポイントです」（担当：四方伸哉さん）
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堺商工会議所
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