美作国津半の城下町、出雲街道の宿場町として栄えてきた岡山県津山市。近年はステンレス加工業で注目を集めている。津山商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【津山地域ステンレス加工ブランド推進事業】を実施。
概要・活動内容
津山市には約60のステンレス加工業者があり、各社が切削や曲げ、板金、研磨といった各技術に特化しているのが特徴。その技術が集積することで、高いステンレス加工技術を持つ産業クラスターが形成されている。特に、配管の分岐部などに用いられるバーリング加工とバルジ加工は、凹凸のない開口部を作るレベルの高い技術だ。複雑な形状の加工も可能で、すでに多くの配管を商品化している。また、技術を生かして、ステンレス製の食品残渣処理装置(微生物で残飯などを分解処理する装置)の開発も進めている。
その他の活動
高い技術力を維持するために、コーチングを主体とした育成にも力を入れている。品質測定の目的や基本的な考え方、測定器の種類や特徴などの知識を後進に伝えている。さらに、ただの知識で終わらないように、実際に計測した結果から製品のバラツキや測定誤差の管理方法を学ぶ検定を実施中だ。
担当者からの一言
「コア技術であるバーリング加工などを用いた商品・技術開発を目的に、フルートなどの楽器作りにチャレンジしました。今回は満足いく結果を得ることができませんでしたが、難しい技術に挑戦することで技術力と意欲を高めることにつながりました。事業の一環として行った若手経営者や時期後継者へのコーチングは、成果を上げられたと思います。高いステンレス加工技術によって生み出される加工品の魅力を知ってもらいたいです」(担当:多田雅一さん)
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津山商工会議所
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