国の伝統工芸品に指定されている仏壇や提灯をはじめ、石灯篭や手すき和紙などの伝統工芸産業が盛んな福岡県八女市。八女商工会議所では、平成20年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【工芸品ブランド 全国展開プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
全国での知名度を高めることを目的に、伝統工芸の技術を生かした商品の開発が行われている。職人やデザイナー、アーティストが意見を交わし合う中で、伝統工芸の枠組みを越えた試作品が誕生した。「ふさシャンデリア」は、装飾品の飾りとして使用されることが多い房を照明のシェードとして利用したもので、布の間からこぼれる光が作り出す陰影が魅力。また、提灯製作の技術から生まれたのが「提灯バッグ」で、提灯の技術が使われた底の部分の形状と、着物生地で作った巾着の絵柄が透けた姿が特徴だ。ほかにも、仏壇製作の技術を利用して「霊供膳セット」と「ペット仏壇」が試作された。
その他の活動
霊供膳セット(写真)は、仏間などの仏壇を飾る場所がない家庭用に開発され、お花やお茶、ご飯などが備えられる簡易仏壇。黒、金、朱の3つのカラーがあり、蒔絵や漆などの技術も駆使されている。ペット仏壇は、八女ゴマの木工技術を生かして作られたペット用の仏壇で、思い出の写真などを内部に入れられるようになっている。
担当者からの一言
「提灯バッグは、提灯の照明以外の可能性を模索し、絹の素材感に注目することで生み出されました。巾着に使われている着物はヴィンテージで、鞄アーティストが一点一点手作りしました。同じ柄がふたつとないのも魅力です」(担当:下川智之さん)
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八女商工会議所
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