日本一のリンゴの生産地である青森県弘前市。弘前商工会議所では、平成21年度の地域資源∞全国展開プロジェクトとして、【弘前地域資源「木材加工ブランド化戦略」プロジェクト】を実施。
概要・活動内容
近年、木材価格の低迷や林業、木工加工業のコスト上昇により地域内の産業が減退している。この現状を打開するため、木材から草木にいたるまで、さまざまな植物の特性を調査。ヒバ、ブナ、杉などを再評価し新しい用途を検討した。これらの木材資源から「木材による空間デザイン」の提案に取り組み、資材と加工技術を組み合わせた建材や食器、雑貨といった試作品を開発。照明の「リンゴ単板のシェード」、間仕切りになる「よしずのパーテーション」、「白神山地」に見立てた飾り「ミニチュアワールド」などが完成。それらを平成22年2月の共同展示商談会「feel NIPPON 春 2010」に出展し、販路の開拓に取り組んだ。
プロジェクトにおける特筆点
これまでまきや廃材となっていたリンゴの枝などを活用する「リンゴゼロエミッション」の一環として、「リンゴ単板のシェード」を開発。ほかにも、せん定した枝と間伐材圧縮技術で製作した箸や、破材に貝殻とポリプロピレンを加えた集積材で製作した箸、リンゴのパルプで作った紙箸置きを試作するなど、環境に配慮した新商品を開発している。
担当者からの一言
本プロジェクトを通じて、地域内の木工関連産業の間で強い連携を構築できたことが最大の効果であったと思います。プロジェクト参画事業所の全工場・工房を、構築メンバー全員で見学することにより、お互いが持っている高い技術を知り、理解しあうことができました。なかには、その場で新しい商談につながったこともあり、その効果の大きさには驚きました。この関係性を、観光客の皆さまとの関係づくりにも役立てていきたいです。
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弘前商工会議所
〒036-8567青森県弘前市上鞘師町18番地1