北海道・十勝の「観光」「環境」「健康」に係わる地域資源の連携を、「人がもてなす=癒し」というキーワードで行う。来訪者の滞在時間の増加、ひいては経済波及効果を狙ったおもてなし事業を展開する。
取り組み内容
帯広市が位置する十勝平野の中心部は、広大な畑作酪農地帯を十勝川が流れる雄大な風景や、道東自動車道と広尾自動車道によるアクセスのよさが魅力である。本事業では、大自然がもたらす生活の質の豊かさ(QOL=クォリティオブライフ)を実感できる地域となることを目標に掲げ、「癒し」をテーマにさまざまな地域資源を連携させ、新たな魅力発信を行った。
まず、十勝の癒しスポットをめぐる魅力を訴求するため、秋の祭りイベントを中心に連
携させ、「とかち癒(ゆ)とりフェスタ(通称:癒とりスタ)」と銘打ち、ガイドブックなどによる情報発信を展開。そのほか、旅行者や雑誌社などに対し、十勝観光の新たな特徴である癒しスポットの魅力をプレゼンテーションした。コア事業としては、10月に帯広競馬場で開催される「とかちばん馬まつり」に合わせ、「My とかち商品見本市」を開催。会場からのシャトルバスでは、住民ガイドがライフコンシェルジュとして癒しスポットを案内した。また、「おびひろ菊まつり」、「菓子大国とかちフェスティバル」、環境展示会「エコシティ帯広2010」を連携させるため、スタンプラリーによる周遊企画を実施した。
結果、「とかちばん馬まつり」では過去最大の入場者数を記録。また、この期間の道東自動車道の交通量増加が見られるなど、さまざまなイベントを束ねることで、観光客誘致への大きな成果が得られた。
癒しスポットの連携に活躍する住民ガイド
地元の人々が常々感じている「癒し」をテーマにしたことで、地域の人々からは本事業への共感が得られ、十勝の魅力を伝えるコンシェルジュとしてボランティアたちは大いに活躍した。観光スポットでの語り部たちの役割は大きく、地域の連携力も強まった。
集客のための活動をさらに充実
「連携」をキーワードに、さまざまな地域資源(イベントなど)をより魅力的に映るように束ねるため、関係機関との連携を密にし、打ち合わせも週に3回のペースで行うことができた。一方で、事業の採択から企画を練り込んでいくまでの時間の確保など、スケジュール的な段取りでは、改善すべき点は多くあった。次年度は、実施できなかった公式ホームページにおけるモバイルページの開設なども行い、集客力のさらなる向上を目指す。
活用した地域資源
北海道・十勝の安心・安全な「食」をベースに、癒し3K(観光、環境、健康)にかかわる地域資源
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帯広商工会議所
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