木材が、伊達な商品に生まれ変わる

　藩祖・伊達政宗公が築いた仙台の地に培われ、受け継がれてきた固有の文化「伊達者」は、仙台の文化を語る上での重要なキーワードであり、美意識としてこの地に根づき、受け継がれている。
　本事業では、この「伊達者」の精神を受け継いだ、粋でシャレた「伊達な世界観」を感じるデザインを表現した特産品開発に取り組んだ。そこで宮城県産の良質な間伐材やこれまで活用されることなく伐採されていた、樹齢数百年の由緒正しい古木の有効活用を目指すとともに、森林組合と宮城県をはじめ、地域中小企業者との連携・協働のもと、「伊達な木遣い商品開発プロジェクト委員会」を結成。他地域で取り組んでいる木工プロジェクトや市内にある木工・塗りなどの技術を視察・研究し、新商品の開発への参考とした。
　その結果、宮城の間伐材を活用した「自然環境配慮型商品」と、「伊達家ゆかりの古木で生み出す伊達なライフスタイル提案型商品」の二本柱により宮城の杉を使用した「キャンドルホルダー」や宮城の杉・松・モミを使用したトレイ、間伐材を活用したトレイ、飾り棚などの試作品を完成させた。

目標とした「伊達家ゆかりの古木で生み出すライフスタイル提案型商品」、「間伐材の活用による自然環境配慮型商品」、「女性の視点からの商品」を開発できたことが大きな成果であった。試作品については、ビジネスモデルを構築し、全国に発信していく。今後も消費者ニーズを満たす製品をつくり上げ、どのように展開していくかの検討を進める一方で、事業を継続するための販路開拓、販売戦略の構築も進めていく。