J1「モンテディオ山形」の本拠地である特徴を活かし、サッカー観戦を主とした「スポーツ・ツーリズム」を推進。サッカーをきっかけに地域内のほかの観光資源も活用した“おもてなし”を実施。県外観戦客らとの交流人口拡大につなげ、地域の活性化を図る。
取り組み内容
天童市は、山形県内屈指の温泉街を擁し、フルーツやそばなど食の名産品も多い。だが観光客は減少傾向にあり、新たな観光振興策が必要な現状にある。そこで、本事業では当地にホームスタジアムを置くJリーグ1部(J1)の「モンテディオ山形」に着目。年間約20万人の観客にサッカー観戦と合わせて、地域の観光やショッピングを楽しんでもらう「スポーツ・ツーリズム」の構築を目指した。
まず、「J1モンテで“山形ファン”づくり協議会」設立総会を開催し、スポーツ・ツーリズムの講演や、J リーグクラブを活用した地域活性化に取り組む先進地の調査などを実施。これらで得たノウハウをもとに、インターネット上に山形観戦アシストサイト「どりぶる山形」を開設し、サッカー観戦とともに周遊(ドリブル)できる山形の観光コース情報を発信。地域の飲食店や宿泊施設などのプロジェクト加盟店でも、それぞれ独自のサービスが試みられた。
告知活動では、12 月4 日のホーム最終戦にあわせ、どりぶる山形の訴求を多方面から展開した。本プロジェクトのパンフレットを配布し、シャトルバスや地元紙には広告を掲載。スタジアムイベントでは来場した子どもたちがモンテディオ山形のマスコットとともにドリブルコーナーなどで笑顔を見せた。
これらの取り組みの結果、サッカー観戦客から観光ニーズを掘り起こし、観光消費額の増加に成功した。
147もの事業者が、どりぶる山形に加盟
事業者に対し地道などりぶる山形への加盟案内を行うことで、目標の100社を大きく上回る147 社の参加を実現できた。サイト利用者の来店は1店舗平均14 人で、総加盟店で推計約2000人の増客効果があった。
アクセス数・加盟店の増加でさらなる効果
今年度のプロジェクトでは、ホームゲームでの告知が2試合のみだったにもかかわらず、多くのアクセスが寄せられ経済効果が上げられた。来年度はよりアクセス数を増やし地域の回遊につなげるべく、年間20試合の全日程でどりぶる山形をPRできるように準備を整える。また、プロジェクトにかかわる地域を拡大して全県的な取り組みとし、サイトのコンテンツをより充実。加盟店や利用者を増やすことでさらなる波及効果を目標とする。
活用した地域資源
モンテディオ山形、地域の飲食店・宿泊施設など
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天童商工会議所
〒994-0013山形県天童市老野森1-3-28