真田幸村に学べ！　愛郷心とおもてなしの心

　上田市は戦国大名の真田氏ゆかりの地であり、居城していた上田城の城址公園では「千本桜まつり」の時期に毎年多くの人で賑わうなど、今なお「真田ブランド」の訴求力は高い。しかし、多くの観光客は上田城や一部の観光スポットのみの訪問にとどまり、地域内の回遊が少ない現状にある。そこで本事業では、新たな視点から真田幸村はじめ真田一族に特化した観光ルートの策定に取り組んだ。
　真田氏と関係が深い、「山家神社」や「別所温泉」など市内の名所をめぐってもらうモニターツアーを開催し、参加者から高い満足度を得られた。また、真田三代のゆかりの地をルート化した観光マップや、パンフレットを作製。手にした人からは「このルートを回ってみたい」との声があった。
　真田幸村と地場産のリンゴを使った、上田らしい特産品の開発にも着手。真田幸村が主人公のTVアニメ『戦国BASARA弐』をパッケージに使用して、リンゴのクッキーやジュースなど4品が生まれた。これらの商品は、平成23 年2 月の「feel NIPPON 春 2011」に出展され、パッケージのインパクトやリンゴの風味が高いとの評価を受けた。

今回は『戦国BASARA弐』との提携でインパクトのある成果品を開発したが、今後はキャラクターグッズだけではなく、特色ある息の長い地域の特産品開発を目指す。また、観光マップはより活用されやすいかたちを目指し、改良を進めていく。「真田三代のゆかりの地」をめぐるルートでのツアー実施も予定し、地域へのメリットや観光客の満足度を向上させるための調査も行いながら、「上田らしさ」をよりいっそう楽しめるコースの構築を目指す。