精密加工技術が発達する諏訪市。その技術を結集させた「果汁絞り器」を開発し、「ものづくりSUWA」ブランドに磨きをかけていくことをきっかけに既存の工業製品に対する関心も喚起する。
取り組み内容
日本有数の精密工業集積地として知られる諏訪市。その技術力の高さなどから「東洋のスイス」と称されるほど、高い評価を受けている。その精密工業における諏訪の技術力の高さを生かして、新しい果汁搾り機の開発・製造に取り組み、「ものづくりSUWA」のブランド力の向上、一般消費者への知名度アップ、既存工業製品受注の増加を図った。 本事業では、まず地元製造業者や大学の教授などを招致し、プロジェクトチームを設置。これまでにない「果汁搾り機」を開発するため、機構やデザインから検討を重ね、設計及び製造は地元業者、デザインは若手企業家が中心となって取り組み、設置するだけで店舗のインテリアとなるようなデザインを目指した。また、ネーミングを「CAJYUTTA(カジュッタ)」として親しみをもった製品名になるよう工夫も加えた。
結果、飲食店やホテルなどのサービス事業者向けの諏訪らしさを備えた製品として、グレープフルーツを丸ごと搾ることができる、果汁搾り機の試作機が完成。その後、公開された試作品は、老若男女を問わず高評価が得られた。
諏訪圏工業メッセで注目、取材も
平成22年10月に開催された「諏訪圏工業メッセ2010」や、イベントの出展時は、見た目の大きさや珍しさから、子どもから大人まで、多くの注目を集めた。地元メディアからは、試作品完成までの密着取材を受けた。
製品化へ向け、コスト削減と軽量化を検討
アンケート調査などを行った結果、試作品で中身を搾った後に外皮をそのままうつわとして利用できる点も好評だった。今後は、飲食店や夏場に催されるイベントでの需要が期待でき、諏訪ならではの精密技術が生かされた同機の反応から予想される、地元企業の発展、後継者の育成への注力を目指す。また、サイズ、重量、コストの軽減を課題として、サービス事業者に加え一般家庭への普及も視野に入れた改良を検討する。
活用した地域資源
精密加工技術
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諏訪商工会議所
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