諏訪湖周に点在 する16の美術館・博物館を軸に、アートを中心とした食と健康を組み合わせた体験交流プログ ラムの充実を図る。諏訪地域での滞在時間を長期化させ、滞在型観光を創造する。
取り組み内容
諏訪地域は、諏訪湖周16㎞に16の文化施設が集積する文化の薫り高い地域。そこで、文化施設はもちろん食や景観などのあらゆる地域資源をアートな切り口で集結させ堪能してもらう「諏訪湖周まちじゅう芸術祭」を、7月から9月にわたって開催した。
オープニングとなる、7月30、31日の2日間は「諏訪の長い夜」と題し、16の美術館・博物館を深夜までライトアップして開放。名産品のオルゴールを使ったコンサートなどさまざまなイベントを行い、観光客や地域住民で賑わった。「地酒と食と花火を楽しむナイトクルージング」は、信州諏訪みそ天丼など、地域の食文化と夜の諏訪湖の風景の魅力を訴求するとともに、遊覧船内から日本伝統のアート・花火を楽しんでもらうことを目的に3日間行われた。また、「諏訪まちじゅう展覧会」も開催。諏訪湖周辺の16の美術館・博物館を周遊してもらうべく通常の展示に加え、体験型のプログラムを立案。さらに「諏訪まちじゅう映像祭」では、歴史的な文化財である片倉館を映像芸術などの展示空間とし、歴史資源と現代アートの融合を図った。
このほかにも、地域に眠る文化的資源や芸術作品などを結び付けた「まちあるき」など、地域資源とアートを同時に楽しめる企画を数多く実施。イベント全体で約2600人の参加者を集め、「来年は今回体験できなかったイベントを回りたい」といった声が寄せられるなど、次回以降への期待も高まった。
アートな感性を呼び起こすウォークイベント
諏訪湖の道標を活用した「ジョイジョグ(楽しくジョギング)フェスタ」では、フェイスペインティングや仮装などアートな感性を呼び起こす仕掛けが満載で、家族揃っての参加も多かった。
「諏訪湖アートリンク」(仮)の設立に動く
今回のプロジェクトでは、地域の文化を組み合わせることで、地域住民も新たな諏訪の魅力を発見。また、新たな人材の発掘につながったことも大きな成果だった。関連事業者の連携も深まっており、諏訪湖周美術館・博物館で組織する「諏訪湖アートリンク(仮)」の設立構想が本事業をきっかけに動き出した。今後は行政区を越えた広域的な活動に期待ができ、アートのまちとして地域を活性化させていきたい。
活用した地域資源
諏訪湖周16美術館・博物館、諏訪湖花火、諏訪湖道標、片倉館、信州諏訪みそ天丼、鹿食免など
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諏訪商工会議所
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