通過型観光から滞在時間の拡大を図り宿泊へと結びつけ、楽しめるまち歩きの魅力を発信する。その起点となるのは、新たな観光名所・万治の石仏。
取り組み内容
下諏訪町は、諏訪大社春宮の脇に350年もの間鎮座している「万治の石仏」で知られ、地域の人々は「あみだ様」と敬愛の念を込めてこの石仏を信仰していたが、近年では話題のパワースポットとして注目を集めている。
本事業では、この万治の石仏を基点に、まち歩きの楽しさを提案することで、中山道唯一の温泉宿場街として栄えた、下諏訪の再生と観光客の滞在時間の拡大を図り、同時に食ブランドを構築。下諏訪ブランド確立を目的としてプロジェクトを展開した。
万治の石仏がずっと見上げてきた星空を観賞する「星空バスツアー」や「下諏訪モニターツアー」を企画し、好評を博した。また、「万治の石仏お守り手形まち歩き」の提案や「万治の食べ歩きマップ」の作製なども行い、集客の向上のためのプロモーション用DVD制作やホームページ運営などの活動も実施。
食については成果品のイメージを「信州しもすわ 万治の逸品」とし、下諏訪特産のカリンを使用した「かりん味噌」や「七福万治味噌」、そして「そば」や「きのこ」など地元食材をふんだんに使用した「しもすわ万治鍋」を試作品として開発した。
モニターツアーで89.7%が「満足」と回答
星空バスツアーは、実施6 回、参加合計137名を得た。アンケートでは「満足」との回答が89.7%、「友人や仲間等に紹介する」76.5%と好評価。「説明がわかりやすかった」、「感激した」との感想も多かった。
増加する観光客を通過型から着地型へ
観光プランに関しては、情報発信に注力したこともあり、万治の石仏への入込客数が10月で215%、11月で180%、12月には168%と大きく伸びた。星空バスツアーの評価から着地型へと移行できる手ごたえを感じた。今後は下諏訪温泉をさらに効果的に活用できるプランづくりを検討する。一方、食の開発については、ご当地の名物としての地位を確立させる必要があることから、時間をかけて地域全体で取り組める態勢を目指していく。
活用した地域資源
万治の石仏、諏訪湖オルゴール博物館 奏鳴館、八島湿原、カリン、信州味噌、そば、きのこ
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下諏訪商工会議所
〒393-0087長野県諏訪郡下諏訪町4611