あんずの生産量日本一、という背景を活かして、研究開発を進めているあんず食品を広く発信。花見などの観光面とも連携し、販路拡大、誘客につなげる。
取り組み内容
市の中心を千曲川が流れる千曲市は、江戸時代に松代藩の殖産産業として発達したアンズ栽培が有名。現在においても、森・倉科地域でアンズの栽培が盛んに営まれ、全国有数の生産量を誇っている。しかし、近年、後継者不足や生産価格の低迷などによって、生産者が減少傾向にある。そこで、全国的に知名度のある高付加価値のアンズを使用した特産品を開発。生産者問題を解決し、販路開拓につながる取り組みを行うことを目指した。
開発、プロデュースした統一ブランド「信州千曲“杏きょうと都”」の認知度が高まると、単独事業所では得ることができないシナジー効果を期待した多くの事業者が参画希望するなど反応があり、アンズを使用した試作品は、ロールケーキやマカロンなど洋菓子をはじめ、塩漬け、石鹸、剪定・伐採したアンズの枝や幹を細かく砕いて煎じた液を染料にして絹糸を染めた織物、アンズ寿司など多岐にわたった。
さらに、容器やパッケージデザインのイメージを統一し、「杏都」のホームページを開設。地域ブランドの統一化や本事業の浸透を図ることにも成功した。
統一ブランドのコピーとパッケージ
統一ブランドのコピー及びパッケージでは、「杏都」のイメージを強く訴求することができた。また、多くの事業者が参画して、統一ブランドを形成することによって、シリーズ商品としての市場参入が可能となった。
市の産業と連動し商品価値を向上
本事業の成果品については今後、テストマーケティングを実施し、さらなる品質向上につなげる。なお、今後の展開においては開発品を活用した観光産業の活性化やアンズの農業振興など、千曲市全体の産業との連動性を高めていくことが重要である。アンズの生産を確保・拡大するために付加価値の高い試作品を開発し、商店街の活性化へつながるようなカフェスタイルのアンズ専門店などの開発サポートや、起業支援体制も視野に入れていく。
活用した地域資源
生産量日本一のアンズ
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千曲商工会議所
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