地域に存在する地域資源を調査研究し、その魅力を最大限に生かしながら、コンパクトシティならではの回遊性のある観光ルート、加茂らしい新土産品を研究・開発する。手軽で身近な観光地としての基盤づくりに取り組み、賑わいのある町づくりと地元企業の収益拡大を目指す。
風情のある町並みを散策「まち歩きツアー」
地域資源再発掘と観光地としての基盤づくり
加茂山公園、加茂川など豊かな自然を手軽に楽しめるため、年間30万人以上の観光客が訪れている加茂市。しかし、「観光」に対する意識が低く受け入れ体制が十分でないため、どこに何があるのか、何を食べればよいか、土産品は何があるのか等々が分かりにくい。地元住民も「加茂は何も無い」「加茂山しか訪れる場所がない」というイメージが強く、「おもてなし」の意識が薄かった。その結果、市外客は増加しても、地元商店、飲食店の利用度は低く経済効果に結びつかない状況だった。
そこで、23年度は地域資源の再発掘とそれを活用した土産品、観光ルート等の開発、お客様を受け入れる観光地としての基盤づくりの取り組みをスタートした。市には有名な名所旧跡、神社仏閣等の核となる大きな観光資源がなく、長期滞在型の観光開発は難しいことから、第1ステップとして「手軽で身近な観光地」をキーワードに、日帰りで楽しめる観光ルートと土産品の研究・開発に着手した。実際に観光資源となり得るものを抽出、組み合わせた「まち歩きツアー」を初めて企画、実施した。
歴史を感じさせるツアーに大きな反響
「まち歩きツアー」は定員を超えたコースもあり、小路の由来を解説したまち歩きマップを作成した他、戊辰戦争由来の地や山城跡など「歴史」に関連した企画は反響が大きかった。また、社会実験として加茂山公園地内の公民館で、加茂市出身画家の作品を集めた「加茂山美術館」を開催し、加茂山の核となる施設の必要性を確認した。
一方、土産品は大水害の影響で梨や桃の収穫が危ぶまれたため、米粉のマドレーヌや古代米の和菓子、鴨(=加茂)肉や加茂産の素材を使ったランチメニューを試作研究した。さらに、パズル感覚の組子おもちゃ、インテリアにもなる小型屏風、行灯風のスタンド等の新製品を開発し、「小京都加茂・秋物語」でPRした。
小さな町ならではのもてなしを目指す
「小京都」「自然」「歴史」をメインテーマに他の地域資源と組み合わせ、回遊性のある観光ルートを開発、交流人口増加と地元事業者の収益拡大を目指して土産品などの開発にも取り組む。また、小さな町ならではの細やかなサービスと地域全体で温かいおもてなしができるよう観光ガイドのレベルアップや育成を図る他、近隣観光地とのタイアップで宿泊と組み合わせ、時間を気にせず楽しめるツアーも企画するなど、加茂を訪れたくなる広報活動を行いたい。
活用した地域資源
加茂山公園、雪椿、加茂川、雁木、風情ある小路、歴史、山城跡、写真家牛腸茂雄、加茂美人の湯(日帰り温泉施設)、木工、日本酒、地場野菜、米(七谷産コシヒカリ、古代米)
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