行政区の枠を越え、周遊観光の切り口をつなぎ、諏訪湖周に点在する16の美術館・博物館を軸に、アートを中心とした体験交流プログラムの充実を図り、諏訪地域での滞在時間を長期化させ、滞在型観光を創造する。
「まちじゅう芸術祭」パンフレット
アートを切り口に観光集客の増加を目指す
諏訪地域は、周囲16㎞の諏訪湖の周りに16以上の美術館・博物館が点在する全国でもめずらしい文化施設の集積地である。
これら文化施設を中心に、歴史文化や神社仏閣、郷土食や湖上花火等の多様な観光資源を、アートを切り口として束ねることで周遊性を高め、行政区を超えて今日の観光ニーズに合ったルートづくりや体験プログラムを開発し、諏訪地域における滞在型観光・着地型観光の定着化を図って、観光客の滞在時間延長・観光消費額の増加を目的として事業を展開した。
オープニングイベント「諏訪の長い夜」は7月29・30日の両日、美術館・博物館を夜まで開館し、施設や周辺の観光施設への周遊を促し、参加者に「まちじゅう芸術祭」を認知してもらい個々のプログラムへの誘客を目指した。
また、ファイナルイベント「SUWAサロン」では芸術祭の総括イベントとして、芸術文化活動に携わる専門家を4名と実行委員会や地域住民が、諏訪地域の文化・芸術活動の振興や、どのようにして芸術を観光や町の活性化に繋げていくかをディスカッションした。
魅力的な手法や仕掛け、現代アートの活用
諏訪湖周をアート感覚で巡れるような周遊拠点(案内所)を、重要文化財に指定された「片倉館」(諏訪市)と「伏見屋邸」(下諏訪町)に設置した。案内所には諏訪湖周辺の写真に絵画のような加工を施し、大判の布地に100枚連続して印刷展示するアーティストインレジデンスの手法を取り入れ「ビジュアルアート展スワビジョン」と題した。
このような現代アートの要素に、アート探しの感覚で周遊する仕掛けを取り入れることで若者層への訴求を図った。
また、製造業で栄えた諏訪地域の人々へ「ものづくり」の情熱を喚起させるインダストリアルなフォルムの彫刻作品を展示。地元住民や観光客、写真愛好家など2,200名近くの来場者があった。
「諏訪湖アートリング協議会」などと協力
諏訪湖周まちじゅう芸術祭をきっかけに、平成23年4月に湖周の美術館・博物館の連携組織「諏訪湖アートリング協議会」が発足した。
次年度も引き続き、この協議会と協力して事業を遂行していく他、芸術専門学校より学生との産学連携企画の提案があったので、協力体制を整えていきたい。そして地域ゆかりのアーティストや芸術家と連携し、諏訪地域ならではのアートツーリズムの新しい企画を打ち出していきたい。
活用した地域資源
諏訪湖、諏訪湖周の美術館・博物館(15館)、諏訪湖エリアまちなか観光案内人(市民ガイド)、片倉館(国指定重要文化財)、伏見屋邸(町指定歴史的風致形成建造物)、路線バス・諏訪大社・土着神社仏閣、屋形船・地酒・地元食材
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諏訪商工会議所
〒392-8555長野県諏訪市小和田南14-7
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