中山道ブランドを活用し、旅の情緒を引きたたせる商品開発等を行う。協議会メンバーが連携してツアーを発売し、募集・受入体制等の仕組みを構築。田舎暮ら し体験施設のイベントを通じ、全域での「いやしろ地」組織づくりに着手し、活動のアドバイスを行い、事業の自立化を目指す。
各種ツアーパンフレット
ツアー形態の変化を活用したツアーを開発
佐久市は全国的に有名な史跡・名所等が少なく、知名度も低い状況にある。一方で、新幹線佐久平駅の開業や上信越自動車道佐久ICの開通により、東京から最短で約70分の時間距離と、移動時間が少なく、現地でゆっくりと過ごすことができる。最近は各地のツアーの楽しみ方に変化が見られ始め、従来の物見遊山型の大型バスで史跡・名所を巡るものから、少数グループで地域ならではの体験や触れあいを目的としたツアーが人気を呼んでいるため、豊かな自然と小さいながらも“きらり”と光る地域資源が多くある佐久市においても、多様化するニーズに充分応えられる素養を持っている。
そこで、交流人口増加(観光・定住)を目的とし、中山道ブランドを活かした観光商品開発を実施。例えば、古道の趣を残す中山道をウォーキングやポールウォーキングで歩きながら、地域の人とふれ合いを楽しめるツアーなど、長野県の中でも健康長寿で自然環境豊かなまちの特色を活かし、市民や観光客、移住者がふれ合い交流することで、産業やまちづくりに新たな活力を創造していく。
中山道を利活用した新しいツアーの開発
佐久市を知ってもらうため、日本三大古道の一つであり、街道ウォーキングでも注目されている「中山道」をツアーの中心に組み込んだ。ツアーの開発では、各コースを綿密に踏査し、ボランティアガイドの発掘、地元住民だけが知るこだわりの店や農家などの地域資源の発掘等、地域住民が中心となり観光客が満足できるような「おもてなし」を心がけた。
その結果、来年度全国に向けて発売されるツアーが完成した。また、田舎暮らし体験事業では、モデル地域で観光客を受け入れる仕組みづくりのため、農作業など各種体験や住民との交流、ウォーキングイベントを通じて、田舎の魅力を情報発信した。これらの活動で、2組の家族が市への移住を決めた。
行政、市民などの積極的な参画が不可欠
これら取り組みは市全体のまちづくりにもかかわり、本格的に推進するためには行政や企業、市民の積極的な参画が不可欠である。また、中心的かつ恒常的に推進する組織も必要となるため、市と協議して組織や仕組みづくりを検討している。
その中で、これまでの事業成果を活かし、可能な範囲で継続して取り組んでいる。現在は、来年度のツアー発売に向け、コース間を結ぶ移動手段のツールや準備を進めている。
活用した地域資源
中山道(小田井宿・岩村田宿・塩名田宿・八幡宿・望月宿・茂田井間の宿)、ウォーキング用ポール、無農薬農家や無農薬野菜等を使用したこだわりの飲食店、酒蔵や寺院や神社仏閣等、地域の人材(陶芸家、ガラス彫刻家などの芸術家や市民のボランティアガイド、事業協力者)
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佐久商工会議所
〒385-0051長野県佐久市中込2976-4
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