みたけ山に伝わる「おいぬさま」の伝承を利用した観光誘客を計画。近年のペット(イヌ)連れの観光客増に着目し、観光客及び受入れ側に調査を実施し、その結果を分析して(ペットに優しい)受入れ体制を確立したい。
武蔵御岳神社で販売を開始した首輪用「わんこのお守り」
観光・宿泊客が微減する現状打開を目指す
秩父多摩甲斐国立公園の玄関口に位置する青梅市。御岳山や吉野梅郷など自然に恵まれた地として知られ、休日には多くの人が訪れる都内屈指のアウトドアスポットであり、特に御岳山は「山ガール」「パワースポット」として人気を集め、入込客は増加しつつある。しかし、日帰りの観光地としての需要が高く、宿坊(宿泊業)は日帰り需要にシフトせざるを得ない状況となっている。
このような状況を打破するため、『みたけ山「おいぬさま」活性化事業委員会』を設置。ペット同伴の観光客及びペットを同伴しない観光客への意識調査、愛犬家への意識調査等を実施。地域資源である「おいぬさま(狼)」の伝説や信仰を、昨今のペットブームと結びつけ「ペット」同伴でも安心して楽しめる観光地として、青梅市を全国にアピールし観光客の増加を図るために調査を行った。
アンケートを通じ、ニーズ把握とPRを実現
ペット同伴来訪者及び一般来訪者へのアンケートにより、来訪者の属性や御岳山に関する認知度・要望等を調査した。それに加え、愛犬家向けにインターネットで御岳山の認知度等の調査も行った。このアンケート調査を通して、御岳山の宿坊や「おいぬさま」について、一般により広く周知する効果もあった。また、御岳山の関連事業者に対してもアンケート調査を実施したことで「おいぬさま」事業に対する共通認識や、飲食・お土産物店でのペット同伴者受入れ促進にも効果があった。
なお、テレビなどのマスコミにも「おいぬさま」が取上げられた事もあり、御岳登山鉄道の一般客及びペット乗車数は前年度より大幅に増加している。
ペット同伴でも安心して楽しめる観光地へ
各アンケート調査により、御岳山への一般来訪者及びペット同伴来訪者等の属性や、御岳山でのニーズ、宿坊に対する認知度等が把握できた。一方、関連事業者へのアンケートでは、ペット同伴者の宿泊受入れは現状では厳しい事も確認できた。今後は、ペット同伴者のニーズにあったソフト及びハードの充実を図り、一般来訪者とのすみ分けも意識しながら、神の使いの「お犬様」と結びつけた「ペット」同伴でも安心して楽しめる観光地を目指す。
活用した地域資源
武蔵御岳神社と神の使いの大口真神(おおくちまがみ。神の使いの狼。一般に「お犬様」と呼ばれている)
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青梅商工会議所
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