富士山北麓には国の内外から年間1,800万人を超える観光客が訪れる。富士吉田駅が「富士山駅」に改名するのを好機とし、地域の資源である歴史・文化、自然環境等を活用した富士山観光の拠点づくりと特産品の開発を図る。
「富士山観光の拠点づくり」の実行に向けた調査を実施
「富士山駅」の誕生を機に活性化を図る
富士吉田市の地場産業である繊維産業は、中国などアジアからの安価な製品輸入量の増大等により、事業規模も、事業者数も激減してきている。また、富士山の北麓を訪れる観光客は、年間約1,800万人を超えるが、車社会の到来で、富士吉田市は通過観光地となっている。また、吉田口登山道を利用した富士登山も麓から歩くのではなく、五合目まで有料道路を利用した車利用の登山となり、夏の約2ケ月の登山者数は限度を超える状況である。
一方で、富士吉田市には富士山信仰の拠点である御師宿坊の街並みも往時の面影を多く残しているものの、その魅力は活用されてない。このような状況の中、世界的に知名度が高い富士山を冠した「富士山駅」の誕生を好機と捉え、平安時代から富士山信仰の拠点として栄えてきた富士吉田市でしか出来ない、長い年月に培われた本物の観光資源を活用することを通じ、国内外から来訪する多くの観光客を迎えられる「富士山観光の拠点づくり」の実行に向けた調査研究を、地域と一体となって行い、活性化を図ることを目的とした。
研究機関の協力で実効性のある調査を実施
慶應義塾大学SFC研究所と協力(委託)して地域資源を調査・整理するとともに、地元関係者(地元商店会、宮司、御師宿坊、山小屋、富士登山ガイド、観光業、鉄道・バス事業、博物館学芸員、まちづくりNPO、行政等)との協議・ヒアリングを進めながら、富士山信仰の拠点として栄えてきた富士吉田市の、長い年月に培われた本物の観光資源を発見・整理し、その資源を活かした実効性のある調査結果を出している。
今回の調査研究の対象が、富士山五合目までと非常に広く、地域資源も多岐に渡っているので、1年間の調査研究では限界があったが、関係者一同で課題と課題解決の必要性を確認できたことは大きな成果であった。
行政と民間の連携協力で課題を克服
富士山吉田口登山道は、特別名勝富士山(文化財)、史跡指定、自然公園法の特別地域であり、立木の伐採、トイレの設置、登山道整備など法規制がある。山小屋・茶屋等の使用権等複雑な権利関係もある。また、市街地の御師の街並み保存、御師住宅見学もプライバシー等の課題があるため、現在の環境を保全・共存しながら、多くの来訪者を迎える環境を整えていく。さらに事業の実施では、行政と民間が連携協力して推進していく。
活用した地域資源
富士山駅、 富士信仰(北口本宮冨士浅間神社、御師まち、タツ道、ヤーナ川、吉田の火祭り、すすき祭り) 、吉田口登山道及びその史跡、富士山北麓の林道(滝沢林道、細尾野林道、小富士林道) 富士山麓の動植物、 豊富な地下水
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