『坊ちゃんかぼちゃ』全国展開新商品開発プロジェクト

日本有数の自動車工業都市である刈谷市では、市制60周年にあたる平成22年に農商工連携事業に取り組み、新名物「坊ちゃんかぼちゃ」が誕生した。この新たに地域産業資源として国の認定を受けた「坊ちゃんかぼちゃ」を活用した新商品開発を行い、トヨタ系企業の手土産や刈谷ハイウェイオアシス等での販売により、全国展開や地域経済を活性化することを目的とする。
商品開発にあたっては、トヨタグループの本社密集地に相応しい「革新的、創造的な技術」や「アイディア」を活用して「独自性のある新商品」を生み出すことを目標とし、大きな特徴として「真空包装機（真空調理器）」を活用した。真空調理法は、真空パック中で調理、調味が行われるために「材料の風味や旨み」を逃がさず均一に調理することが可能である。さらに冷蔵・冷凍保存されたものは、湯煎や電子レンジなどで再加熱することができ、味覚も高い評価を得られている。そして、研究開発によって完成した試作品で市場調査を行い、平成24年度中の製品化を目指していく。

参加事業所を対象とした講習会の開催において、「真空包装器の活用」「和菓子」「洋菓子」「商品開発」「食品表示」「洋風料理」など、ありとあらゆるジャンルの専門家を招き、素晴らしい英知をミックスして取り入れたことにより、独創的な試作品が開発できた。
完成した試作品を「刈谷ハイウェイオアシス」や「feelNIPPON」で市場調査を実施したところ、試食した来場者（バイヤー等）からは、「どこで販売しているの？」「とても美味しい」「開発者の連絡先を教えて欲しい」などの反応が多数あった。また、改良に関する貴重なアドバイスもあり、さらに完成度の高い試作品を目指して研究開発している。　

完成した試作品は、全国への発信に向けて「刈谷ハイウェイオアシス」や「トヨタグループの贈答品」として取り扱ってもらえるよう働きかけていき、市の新たな定番商品として、消費者の集客に結びつけ、地域経済の活性化の一助となるように努力していく。また、平成24年度は当所の創立60周年であり、「坊ちゃんかぼちゃ」をより深く根付かせることができるよう「事業所」「農家」「市民」一体となって農商工連携事業を盛り上げていく。