琵琶湖最大の内湖、西ノ湖が育む地域食文化創出を目指し、調査研究を行う。「健康・癒し」「先人の知恵と技」の観点から、地域の素材を活かした特産品開発を行い、ツーリズムにつなげていく。
「健康・癒し」「先人の知恵と技」の観点から、特産品開発を目指す
食材の発掘など地域資源を活かした商品開発
琵琶湖東岸に位置し、水郷の地である近江八幡市。その琵琶湖最大の内湖である「西ノ湖」には、恵まれた自然環境によって育てられてきた水郷野菜、湖魚、水性植物、穀物など様々な食文化としての素材を有し、新しい特産品や商品開発の可能性を秘めている。
そこで、「西ノ湖」地域をテーマとした新しい食に関する素材の発掘と、商品化への可能性を探り、ツーリズムなどによる地域の活性化と、新商品・特産品等開発を目的とした調査研究事業を行なった。調査研究プロジェクトには、地元クリエイティブディレクターや地域活動リーダーを中心に、大学関係者及び学生スタッフの協力を得た。
活動内容として、地元農業者、漁業者、事業者、有識者等を対象に、地域の食文化と歴史、特産品・新商品開発の素材になりうる適正食材に関するヒアリングによる現地調査と、WEBを活用して12,000人を対象に食に対する消費者の意識調査を実施。
地域食材の発掘、地域資源を活かした商品開発によって、地域のPR効果、地元への経済効果が期待できる。
「楽しく調査・研究、楽しく試食」がテーマ
本プロジェクトでは次の5点をポイントに掲げて取り組んだ。
1.エコツーリズムにつながる食文化を視野に入れる
2.滋賀の農産物から生まれた意外な味づくり
(ただし、スィーツ開発は、各地域で盛んに行われているためなるべく避ける)
3.「楽しく調査」「楽しく研究」「楽しく試食」をテーマに、スタッフの心をくすぐる加工食品を想定しながら食材を吟味
4.多種品目でのコラボ開発(調査対象地域においてマーケット展開できる生産性の高い食材が少ないため)
5.口コミで広がるものや、学生運営の地産カフェなど地域ブランドの発信拠点も構想に入れる
西の湖でのエコツーリズムがイメージできる食を考える
本調査では、里湖としての西の湖の食文化を象徴的に物語るエピソードをいくつか収穫することが出来たが、残念ながら語られた食材や食習慣のほとんどは、今では廃れて見られなくなったものが多かった。そのため、懐古主義的な過去の食文化にとらわれず、現代にあった食材と味で「今から、これからの食文化」を作ることが今後の課題である。
調査結果は地元商工業者や女性会、青年会などに情報提供、検討してもらい、事業化・商品化に繋げていきたい。
活用した地域資源
琵琶湖最大の内湖である「西の湖」地域で育む食文化と、水郷野菜、湖魚、水性植物、穀物などの食材
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近江八幡商工会議所
〒523-0893滋賀県近江八幡市桜宮町231-2
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