繊維産業がOEMとして国内の繊維産業を支えていることから、①地域ブランドにふさわしい繊維製品を開発する②市民の地域産業への理解を深める この2本の柱を育てながら地域活性化を図る。
「わったーらんど」で収穫できる安全で安心な綿を活用
安心・安全な綿を活用して独自の製品開発
江戸時代より大和木綿を生産してきた大和高田市。当所では、地域の産業経済が発展したシンボルとして地域振興に活かすため「わったーらんど」と名づけた綿畑で綿を栽培してきた。近年、国内では繊維製品の素材として木綿の栽培は行われておらず、綿は輸入ばかりであり、どんな人がどんな思いで綿を育てているのか、顔の見えない素材といえる。
一方、「わったーらんど」では農薬を使わず、有機肥料で育てているのはもちろんのこと、収穫を手摘みで行っており、大量には生産できないものの、作り手のわかる本当に安全で安心な綿を素材にした製品を作りだすことを可能にしている。この地域の繊維企業の力と、地元で育てた安全な綿の2つの資源を合わせて、使う人に安心していただける製品を作ることで地域が結束。さらに、大和高田への誇りを再確認することで、地域が活性化していくことを期待し、地元で育てた綿を素材にベビー&マタニティ製品を開発してブランド発信することとした。
「ベビー&キッズエキスポ」出展で手応え
手間とコストのかかる「綿を育て素材にする」という作業の価値を認めてもらうために、平成23年7月の「ベビー&キッズエキスポ」に大和高田品質「綿畑から製品まで」をキャッチフレーズに出展。
スローで手間のかかることに、まちぐるみで真剣に取り組んでいることへの賞賛ともいえる評価を多くの方からもらえ、やろうとしていることは間違っていないという確信を持つことができた。さらに、いい綿を作り、大和高田の繊維メーカーの力を投入した良い製品を作るためには、ブランド基準の文章化が必要であると考え、委員会で検討した。時間がかかったが、今後の方針を明確にしていくために必要な時間であった。
「製品を使った時の幸せ感」を形に
素材の安全・安心を築くためには、綿の品質向上を目指すことが課題である。信頼を築くために「製品を使った時の幸せ感」を形にすることが必要だが、デザインを含めてどのような方法があるか調査したい。また、2月に出展したギフトショーにおいては、専門家として招聘した徳光次郎氏の紹介により、大手出版社との商談のチャンスを得た。これも大きな「声を聞くチャンス」であり、今後も地域ブランドとして「売るシステム」作りは必須の課題である。
活用した地域資源
大和高田の綿畑「わったーらんど」で育てた安全で安心な綿+大和高田の繊維メーカーの技
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大和高田商工会議所
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