産業観光ツアーと周南名物ブランド商品の開発に係る調査研究事業

周南市は、山口県の東南部に位置し、コンビナートを中心とした産業が集積する山口県工業地帯の中心的存在である。また、周南市沿岸部の粭島（すくもじま）地区は「ふぐ延縄漁」発祥の地で、ふくの最高級品「とらふく」が大量に水揚げされているなど、隠れたふぐの本場としても知られている。
そこで、平成17年度より周南地域４商工会議所（新南陽・徳山・下松・光）の広域連携事業として、地元の工場見学と観光スポットを組み合せて毎年好評を博している「産業観光ツアー」の夜バージョンとして、周南沿岸コンビナートの光の輝きを活用する「工場夜景ツアー」を新規導入するため、夜景評論家の丸々もとお氏に調査を依頼。さらに、周南市のブランドの一つとして「ふぐ」「はも」「たこ」のネーミングが「徳山ふぐ」「周防はも」「周南たこ」に決定したのを受け、それらを全国的にPRできるような名物弁当や、コンビナートがパッケージにデザインされた饅頭などの開発についての調査を実施した。

工場夜景ツアーとして、夜景評論家の監修のもと「工場夜景ハンティング・クルーズ」「工場夜景プレミアム宿泊プラン」「ドラマチック工場夜景バスツアー」「みつけて周南工場夜景クルーズ」の４つのプランを商品として提案することができた。また、ツアー参加者を対象に開発した「徳山ふぐ」「周防はも」「周南たこ」を使用した試作品「コンビナート特製弁当」の試食とアンケート調査を実施したところ、概ね好評であった。
さらに、パッケージ案として、イラストや工場夜景を上空から撮影したもの等をデザインした案がデザイナーから提案され、デザインに相応しいお菓子の試作品｢コンビナート特製饅頭｣「コンビナート特製ぬれクッキー」を開発していく。　

「観光開発」「特産品開発」の２本立てにし、「産業観光ツアー事業部会」「特産品開発事業部会」を設置して事業を推進したが、進捗状況が異なり、並行しての事業実施に困難を極めた。産業観光ツアー事業は、専門家のアドバイスを受けツアープランを実施するも、集客が低調だった。
特産品開発事業は、意見は出るが事業は進展せず、特産品の開発にかなりの時間がかかった。今後は様々な提案をしながら、より集客力のあるツアープランを追及していく。