平成23年10月開催の山口国体、平成24年に岩国民間空港開港を見据え、岩国・柳井観光ルート構築の一環として、三方を海に囲まれた山口県の南東部の瀬戸内海に面した柳井地域の小魚等の水産資源を活用した「郷土料理」開発の調査研究を行う。
水産資源を活用した「郷土料理」開発の調査を実施
観光資源が乏しかった「食」ジャンルに着目
柳井市は、「やまぐちフラワーランド」や江戸時代の商家が立ち並んだ「白壁の町並み」、特産品としては江戸時代から伝わる柳井の郷土民芸品「金魚ちょうちん」、柳井の伝統的綿織物「柳井縞」、200年もの伝統の味を今も受け継いでいる醤油「甘露醤油」等、歴史を活用した観光資源が存在する。
一方、観光客の旅の目的の中で大きな部分を占めるのは「食」とされているが、柳井市では食分野の観光資源が乏しいのが現状であった。そのため、地域としてアピールできる「食」の開発を、平成20・21年度に“自然薯栽培の発祥の地”としての地域資源を活用した「自然薯の商品開発」を行ってきた。
農産物としては「やないイチゴ」や「自然薯」があるが、三方を海に囲まれた柳井地域の豊富な水産資源を活用した地域の食として代表的なものはあまり見当たらない。そこで、瀬戸内の豊富な水産資源である「花鯛」や「瀬戸貝」などを活用した「食」の開発を行い、観光客の増加を目指した。
地域資源の掘り起こしと料理開発に成功
メインターゲットを女性とし、女性中心の構成メンバーでプロジェクトを推進。「安全、安心で美味しい料理」「多くの消費者に支持される大衆向け料理」「自慢できる名物料理」「地域おこしのできる感動料理」「ネーミングは柳井をPR」の5つのコンセプトを設定、事業や料理開発にブレが生じないようにした。
ワークショップでは、認知度が低い地域資源「柳井産花鯛(チダイ)」の掘り起こしと、「金魚ちょうちん」を料理に反映させる斬新なアイデアが誕生。さらに数回にわたる「柳井地域郷土料理ヒアリング調査」を実施。試作品に柳井の郷土料理を反映させ、地域の人々が外に発信したくなるような、地域に親しまれる料理開発を試みた。
飲食業者とのタイアップで試食会を開催予定
23年度に実施した郷土料理調査研究事業で、基礎的データの集計や地域の特産品についての検証ができた。
今後は、その結果を踏まえて、市内の飲食業者とタイアップし、「新メニュー開発」を目的とした試食会を地元や県内外で行なう予定である。
活用した地域資源
柳井地域の水産資源「花鯛(チダイ)」、「瀬戸貝」、副素材として「やないイチゴ」などの農産物、地域資源である「金魚ちょうちん」をネーミングに取り入れたメニュー
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柳井商工会議所
〒742-8645山口県柳井市中央2-15-1
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