江戸時代から伝わる当地の松盆栽をブランド化するため、新製品「Bonsai」開発や、産地(鬼無町・国分寺町)の後継者を「Bonsaiソムリエ」として育成するための調査事業を実施する。
日本一の「松盆栽」の生産地である高松市
地域資源である松盆栽のブランド化を図る
高松市は、全国シェア約80%を占める、日本一の松盆栽の生産地である。しかしながら、近年、マンション生活者の増加や趣味の多様化で、盆栽の国内市場は縮小しており、香川県の場合、国内向けの年間出荷額はここ10年で半減している。併せて、盆栽生産者は減り、後継者育成等深刻な問題を抱えながら、展示・即売やインターネット販売、量販店への販売など独自に工夫して、盆栽の普及に取り組んでいる。
一方で、海外における盆栽・鉢物・植木の需要は、富裕層が美術品感覚で高価な盆栽を購入するなど、日本文化への関心から購入する愛好者に加え、身近な装飾品として年齢、収入にかかわらず人気が高まっている。さらに、昨年11月に高松市で開催された「アジア太平洋盆栽水石大会」が日本で初めて開催され、これを活性化のチャンスとして捉え、新製品「Bonsai」の開発や「Bonsaiソムリエ」の養成機関を設立により、盆栽のマーケット拡大と地場産業の活性化を図る。
念入りな調査を元にBonsaiソムリエ育成を検討
マーケット調査をしっかり行うため、盆栽関係者以外の専門家を入れた。また、ワーキンググループには、盆栽生産者はもちろん、高松市の地場産業である漆器・石材などの生産者を含めて、購買層を広げるため、松に限定しない盆栽ニーズや植木鉢についても議論を行い、洋室にもマッチする和モダンな「Bonsai」も検討した。
「Bonsaiソムリエ」の育成については、マニアなものでなく、幅広い盆栽の普及活動の一つと位置づけ、目的・ポジション・実施運営等必要と想定される要件について検討した。なお、盆栽に対する興味が海外で高まっており、「Bonsaiソムリエ」についての取材をNHK(国際部)から受けた。
盆栽のさらなる普及と市場の完成を目指す
今後は次の2点を中心に進めていく。
1.地元で活躍する作家を集結した巧のチームで、新たな地域資源(アートBonsai)等を開発し、市場を作りあげる。
2.1年を通して四季折々の内容で盆栽教室を行い、伝道師(ソムリエ)を育成する。
・1月(盆栽の分類について学ぶ)
・2月(良い盆栽の選び方を学ぶ)
・3月(剪定の仕方、肥料のやり方について学ぶ)
・12月(寄せ植えの配置・正月飾りについて学ぶ)
活用した地域資源
盆栽
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高松商工会議所
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