歴史的な背景の中で、港、鉄道、電力、銀行など商工業が発展した「たどつ」のまちを、1つのブランドとして創出させ、次世代へ継承させるための人材育成と、町のにぎわいづくりから徐々に活性化へと発展させることを目指す。
まち歩きコースをイラストで紹介「こんぴら街道マップ」
近代産業発祥の地、多度津の観光面を充実
古くから良港の恩恵を受けていた多度津町。江戸時代中期に丸亀藩京極家の分家である多度津藩が、湛甫の築造工事を完成させたことによって金毘羅参詣客が多度津に上陸するようになった。あわせて北前船の寄港地としても繁栄し、全国から様々な物産や情報の集まる、さぬき一の港町へと発展してきた。明治以降も、回船問屋等で富を得た豪商たちの財力により、讃岐鉄道の開業や県内初の私立銀行設立、水力電気の再建等、常に四国の近代化をリードしてきた。
そうした多度津町が歩んできた歴史「港から栄え、鉄道へと繋がる」そのものを地域資源として、中小企業や地域の人たちと連携した「多度津の町」のブランド化事業を通して、町をもっと元気にさせるとともに、継続的に取り組んでいる「商工フェア」をイベント的な賑わいづくりから「地域の活性化」に発展させることを目的として、多度津町の代名詞となるような「観光、特産品の創造」の計画づくりの第一歩として調査・研究事業に取り組んだ。
イラストやGPS機能のアプリを活用
「こんぴら街道の海の玄関、多度津」を観光テーマとし、港で下船してからこんぴら街道の起点となる鶴橋までの経路をたどる「まち歩き」観光を広くPRできるよう、ガイド用台本を作成。さらに、まち歩きコースの立ち寄り箇所26か所をイラストで紹介し、持ち歩きしやすい6つ折りにおさめたガイドマップを用意した。また、香川県の観光事業と連携して、スマートフォンなどのGPS機能であるアプリ「ふらっと案内」を使い、まち歩きコースや立ち寄り箇所の紹介システムのデータを整備した。
特産品開発については、こんぴら街道との関連付けが難しいため、素材や技術等の洗い出しと商品開発の企画提案に留め、具体的な試作品づくりは次年度への課題とした。
街歩き観光の充実と特産品開発に注力
まち歩き観光では、アプリ「ふらっと案内」への登録を増やし、鉄道の町や多度津藩の城下町、近代産業発祥の地など産業観光へ発展する付加価値をつける。また、一般募集を行ったまち歩きコースは、まもなく実施される。特産品開発は、調査研究結果を受け、各企業への提案案件や委員の提案を基に検討、平成24年6月2日に開催予定の「商工フェア」にて試作品を出展予定である。さらに、多度津特産品の推薦や認定制度のような仕組みも検討する。
活用した地域資源
こんぴら街道の海の玄関口「門前町」、京極家1万石多度津藩の城下町、香川の近代産業発祥の地、鉄道の町・多度津
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多度津商工会議所
〒764-8508香川県仲多度郡多度津町東浜6-30
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