産業観光推進委員会の設置、モニターツアー実施による産業観光の商品化と動画を駆使したWEBサイトの作成により観光客の誘致を図る。また観光情報の一元化を通じて産業観光情報センターの設置について調査・研究する。
モニターツアー実施による産業観光の商品化を図る
工場と食文化を融合・昇華した観光資源を発掘
北九州市は、自動車産業をはじめ、鉄鋼業、窯業、化学工業など製造業が基幹産業を占めているが、世界同時不況後、全ての産業が落ち込んだ。また、これら製造業を取り巻く中小企業は、単価の切り下げや受注減少などによりさらに厳しい経営を余儀なくされている。
一方、地域の中心商店街については、市内2か所で中心市街地活性化の認定を受け、行政、商店街、当所が中心となって商店街活性化事業を実施しているものの、大型店の郊外出店や数年に及ぶ消費不況、後継者難などにより空き店舗が目立ちつつあり、5年間の目標達成は大変厳しい状況となっている。さらに、政令都市の中で高齢化率が一番高く、人口減少傾向に歯止めが掛からず、最近では98万人を割った。
そこで「モノづくりのまち」として発展してきた市の歴史を活かしつつ、これらの諸問題を解決すべく、工場や工場夜景などを新たな観光資源として捉え、食や文化など他の観光資源と組み合わせた「産業観光」を定着させることで、観光客や交流人口の増加を図り、市全体が潤う仕組み作りを目指す。
旅行会社と連携し、新ツアー企画を実施
本事業では、修学旅行や企業視察などの既存の工場見学ではなく、旅行会社が一般市民を対象にした産業観光ツアー商品が恒常的に販売されるよう、受け入れ工場との調整や新規受け入れ工場の開拓など、環境作りを進めている。
今年度は、旅行会社と提携して県内外の観光客を対象にした夏・冬の商品化実験事業(テストツアー)や、市民・学生を対象にした産業観光体験ツアー、WEBサイトなどを利用した情報集積・発信をした。 また事業の柱であるツアーでは、一般の参加者や関係団体向けに約60回実施。約2,100人が参加、各種マスコミにも取り上げられるなど話題となった。
モノづくりのまち北九州のイメージアップへ
旅行会社と提携して一般・市民対象ツアーの実施や、団体視察・研修の受け入れを行い、観光関連従事者等を対象とする各種研修会を開催、産業観光の知識及び認知度の浸透を目指す。
また、当初からの課題であり、観光客の声でも多かった、受け入れ可能な食品工場の新規開拓を実施するなど、産業観光のバリエーションを増やし、より魅力あるツアーの造成を行う。行政や関係機関との協力と役割分担を明確にし、観光客増加による賑わいや消費額の増加を図っていく。
活用した地域資源
製造業の工場(新日本製鐵(株)八幡製鐵所、(株)安川電機、TOTO(株)、シャボン玉石けん(株)など)、夜景(工場夜景ツアー、皿倉山の夜景)、観光施設(小倉城、松本清張記念館、門司港レトロ地区など)、食(北九州市「食のブランド」認定品、西日本工業倶楽部など)
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北九州商工会議所
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