竹田地域と平戸地域は岡城と平戸城があり、ともに城下町文化、キリシタン文化を共有する。両地域を結ぶ会員制バス“YOKAROバス”の開通を契機に、歴史的資源と海の幸や山の幸を使った特産品開発の調査を行う。
八幡山をパワースポットとし「一生祈願」と銘打った取り組みを展開
広域連携で取り組む各種調査
長崎県平戸市と大分県竹田市は、古よりキリシタン文化を共有し、片や海、片や山に存在する城下町として栄えたが、近年では観光宿泊客の減少、商業者のおもてなし意識の欠如、地域資源の未活用等が深刻な問題である。
そのような中、福岡を中継基地とした平戸~福岡~竹田間を往復するYOKAROバスが開通した。同所では、これを起爆剤と捉え、両市に共有するキリシタン文化の再検証や、城下町に潜在する地域資源の再発掘、大都市福岡をターゲットにマーケットニーズ調査等を進めて、両市の情報発信や交流人口の拡大を目的とした広域な地域間交流等を図った。
平戸と竹田の広域連携事業となることから、今年度はまず両地域への意識調査(ギャップ調査等)を行い、物産・観光両面での可能性を探った。また、委員会組織として各々地域に物産調査班、観光調査班を設置し、両市の顕在・潜在するキリシタン文化等地域資源の洗い出し調査、アンテナショップ開設に係る各種リサーチ、市民意識の高揚を図る検定本の基礎調査、YOKAROバス会員へ意識調査等を行った。
興味深い調査結果で今後の展開へ成果
両市それぞれに委員会を組織し、調査班として観光班・物産班に分かれ、各々地域の観光・物産両面においてアピールできるポイントを、ワークショップ形式で意見交換した。その意見をベースに専門家を交え、さらに詳細な歴史文化や地域資源の調査を行った。
また、大いに活用できるYOKAROバスの今後の展開を睨みながら、ターゲットとする福岡市民への意識調査では、「両市を知ってはいるが訪れたことはない」「観光のイメージが乏しい」等の興味深い調査結果が得られた。さらに、アンテナショップの開設へ向けたリサーチ、多くの市民参加を目標とした検定本の立案調査等にこぎ着けることができ、今後行政を交えた展開へと繋がるよう、一定の調査成果が示された。
海の城下町平戸、山の城下町竹田とのコラボ
連携のなかった両市が、YOKAROバスの開通により繋がりを持てたことで、広域連携による観光浮揚の可能性が高まった。
本事業での福岡をターゲットにしたPRには、今後大きな効果が期待でき、海の城下町平戸、山の城下町竹田とのコラボレーションは永年で持続可能と思われる。両市が有する歴史文化や地域産品等の福岡でのイメージ調査結果は、市民の生涯学習の効果も期待できるガイド検定本制作等、今後の展開次第では有効な資料となり得る。
活用した地域資源
YOKAROバス(平戸~福岡~竹田他)、キリシタン文化、海の幸・山の幸地域産品、魅力発信基地(アンテナショップ)、検定本
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竹田商工会議所
〒878-0013大分県竹田市大字竹田1920-1
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