海・山・川の大自然をはじめ、産業遺産群や歴史・景観・グルメなど多彩な地域資源に恵まれる宮崎県北(ひむか)エリアにおいて、地域の魅力を一堂に集約し、街全体をテーマパーク、案内役である地域住民自身をパビリオンに見立てたおもてなしの祭典「えんぱく」を開催。
魅惑のナイトえんぱく
就業体験や遺産巡りなど多彩なプログラム
東九州自動車道の開通が数年後に迫っており、宮崎、大分、福岡とのアクセスの短縮が見込まれている中、地域の新たな魅力を創出すべく、地域に関わる人自身の手によって固有資源の掘り起こしを目指す “泊“覧会型事業「ひむかのくに えんぱく」を開催した。
「えんぱく」とは、延岡の「延」と人との「ご縁」にちなんだもので、地域の魅力を少人数で楽しんでいただく着地型の体験交流36プログラムを企画した。高速道路時代を見据えた広域での連携を強化しながら、延岡市外の地域からもプログラムを集約。
まち歩き、ツーリズム体験、就業体験、アウトドア体験、グルメ、近代遺産巡り(ヘリテージング)と多彩で、いずれも地域の案内人自らがガイドし、参加者から好評を得た。
2年目となる今年のコースのなかで、チキン南蛮のまちを巡る企画や工場萌え企画、蒲鉾工場での料理体験など浸透・定着してきているものもあり、地域資源の磨きあげと地域ブランドの醸成に大きな効果があった。
少人数でゆっくり楽しめるように工夫
「えんぱく」参加者は約85%が地元からの参加であり、住民自らが発見し、楽しむことを重視している。少人数でゆっくり楽しめる形式をとっているため、定員4名というコースもある。
また、新規性と独創性のあるプログラムづくりにも積極的に挑戦し、リピーターも増えつつあり、来場者を対象としたアンケートでは全体の94.8%が「楽しい」と答えるなど、非常に高い満足度を得ている。
さらにメディアの取材や問い合わせが増加し、工場見学コースでは10月~11月の2ヶ月間で見学者数が前年同期比で40%増加。そのほか、県外視察の増加や事業所単位での新規顧客の獲得、地域コミュニティの創出など幅広い効果が生まれている。
地域ならではの「おもてなしの心」を活かす
地域住民から人気を得ており、地域ぐるみでの新たな魅力創出の仕組みとして継続していく。 これまでの2回にわたる開催を通じて事業ノウハウが確立されてきたことから、今後はインターネットからの申し込みなども検討しながら、市・県外からの集客も増やしていく見通しである。
さらに地域で活動するプレーヤーと協力しながら、他の地域にない魅力を発信しつつ、地域ならではの「おもてなしの心」を活かした新たな地域ブランドの確立を目指す。
活用した地域資源
日豊海岸固有の資源:シュノーケリング・クルージング(サンゴ、熱帯魚)、ぶり御殿(古民家)、シーカヤック、島野浦(離島)
食資源:伊勢えび、チキン南蛮、あげみ・海賊丼(郷土料理)、B級グルメ、地ビール、鹿肉料理
産業と歴史文化:日向神話、スピリチュアル資源、西南戦争、産業遺産、秘境駅、工場景観、工芸、農水産業
人資源:各地域のガイド人材・案内人など
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延岡商工会議所
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