伝統産業である漁業の低迷等、厳しい環境にある本市において、豊富な地域資源を活かした、新たなブランド価値の高い商品を創出する。2次・3次産業をも巻き込む取り組みとすることで、幅広い経済活動の波及を創造する。
概要・活動内容
熊野地域独自の資源や伝統を結節点として、地域の事業者の異業種連携やストーリー化、伝え方の工夫などにより、地域ならではのブランド価値を創造するとともに、その価値を高く評価するマーケットとの交流によって互いにWINWINの関係を構築することで、地域活性化につなげる。具体的には、ブランド化を目指すという方向性のもと、ストーリー性を持った地域の総合力を活かすことの出来る商品を基本コンセプトとして掲げ、海の東海道でもある熊野灘の自然や歴史、食文化の特徴を具現化する。そして、地理的不利や魚特有の弱点である鮮度管理を補うだけではなく付加価値を高めうる先進冷凍技術等の最新テクノロジーとの融合により、既存商品との差別化を明確にし、ブランド価値の高い新たな商品と需要を創出し、域内において幅広い経済活動の波及を創造する。
工夫した点・アピールポイント
事業開始当初は、熊野地域特産である「サンマ」が獲れる時期が限られるため、未利用魚等(漁があっても市場に並ばない魚価の低い魚)を活用し事業を進めた。後半は、「サンマ」が獲れだしたため、未利用魚から材料を「サンマ」に変更し新商品開発を進めた。作業部会において参画メンバーに役割分担をし、ただ会議に出席するのではなく担当する作業に組織的に取り組むことで事業を円滑に進めることができた。また平行して新たなブランドを創造するために既存商品の市場調査を行い熊野地域のイメージ等探ることができた。何度も試作検討を重ねた結果「サンマ」を利用した新商品開発の可能性が確認できた。
今後の展開・未来像
今年度の調査事業で、試作品を作成し、検討を重ねることでこの地域特産である「サンマ」を生かした新商品開発の可能性が確認できたが、試作品を商品化するには、多くの課題が残っている。今年度に引き続き専門家からの指導、展示会への出展やバイヤーによる評価、アンケート調査などを実施し、今年度検討してきた試作品の磨き上げを図っていこうと考えている。今回参画した事業者、専門家、市、関係機関との連携、協力体制をさらに充実し、平成25年度地域力活用新事業∞全国展開プロジェクトにエントリーしたいと考えている。
活用した地域資源
サンマ、アジ、カツオ、サバ、熊野大花火大会、熊野灘、七里御浜海岸、鬼ヶ城
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熊野商工会議所
〒519-4323三重県熊野市木本町171
熊野商工会議所のオススメ
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熊野大花火大会
鬼ヶ城、熊野灘海上から打ち上げられる花火大会で約18万人が訪れる。歴史は古く300余年続く花火大会。初めは 盆の初精霊供養のために行われていた。毎年8月17日に開催され、10,000発の花火が打ち上げられ、三尺玉の海上自爆、鬼ヶ城の岩場や、洞窟を利用し て行う鬼ヶ城大仕掛けがある。
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名勝 鬼ヶ城
木本町にある世界遺産、吉野熊野国立公園熊野灘の荒波に削られた大小無数の海食洞が並び、熊野灘に面して約1km 続いている。東口から山頂へ通じるハイキングコースには桜が植えられており、春には4種類の桜が次から次へと開花して長期間花見が楽しめる。ハイキング コースからは熊野古道松本峠にもつながる。
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花の窟神社(ハナノイワヤジンジャ)
有馬町にある世界遺産の一つ
日本書紀に伊弉弥(イザナミ)が迦具土神(カグツチ)の出産時に命を落としてしまい、花の窟に埋葬されたことが記されている。古来より近隣の住人達が季節の花を供えて祀った事から名前の由来にもなっている。毎年2月2日と10月2日に例祭が行われ、ご神体である高さ約45mの巨岩に長さ約170mの縄をかける御綱かけ神事が行われる。三重県無形民俗文化財に指定されており多くの参拝者で賑わう。