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2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

飯山の歴史文化が育んだ富倉そばや笹ずしを地域資源として、北陸新幹線飯山駅開業に向けお土産やお弁当での活用を行い、併せて飯山駅を拠点とした広域観光プランの提案を行う。さらに首都圏との戦略的交流により地域全体の経済の底上げを図る。

概要・活動内容

新潟県との県境にある飯山市には、峠の街道沿いで生まれた歴史や文化、知恵が埋もれている。特に幻のそば「富倉そば」と、戦国時代に上杉謙信が川中島の戦いでこの峠を越える際に、集落の民が献上したといわれている野戦食「笹ずし」は峠の富倉地区に伝わる郷土料理であるが、どちらも手間ひまがかかるうえ、集落の高齢化による伝承の担い手不足から伝承存続の危機にある。
本事業ではこの二つの郷土食の魅力を地域資源と捉え、さらに新しい商品開発を加えることにより、「峠の合戦食」というテーマに沿った食のブランドの構築を目指すことを目的としている。また、古くからの峠や街道沿いの文化と全長80㎞の信越トレイルのトレッキングルート、森林セラピー基地などを活用した歩く旅、食文化を感じる観光プラン作りに取り組み、ストーリー性のある着地型観光に結びつけることの検討も併せて行っている。
2015 年春の北陸新幹線飯山駅開業に向け、ニーズの高まりが期待されているお土産やお弁当の開発や飯山駅を拠点とした広域観光プランの提案などを最初の切り口として事業展開を行い、新しい地域ブランドの構築を目指すとともに、「食」から地域文化を見直し、飯山でしか味わえないおもてなしで魅力を創出し、さらに首都圏との戦略的な交流を重ねながら、地域全体の経済活動の底上げを図ることを目的としている。

工夫した点・アピールポイント

(1)後継者育成と関係者の連携
高齢化による担い手不足を解消するために、伝承の受け皿づくりと事業化しやすい環境作りを目指している。そのための会議体には行政や参画事業者、生産者、地域住民が参加し、連携を図っている。
(2)「峠の合戦食(笹ずし)」の新商品の開発と土産品、お弁当などへの活用
飯山で採れる四季を通じた豊富な食材を活かした新商品の開発や長野県選択無形民俗文化財に認定された押しずしタイプ復活の検討や土産品、贈答品、お弁当などへの活用とその開発に取り組んだ。併せて、広く商品を広めるためのプロモーション(地域ブランドイメージのビジュアル化やパッケージ、パンフレット製作)や「勝負メシ」としての利用検討はマスコミ等にも取り上げられた。
(3)「峠の合戦食」をもとにしたテーマ別観光商品の造成
北陸新幹線飯山駅を利用しての観光を見据えた商品開発を考え、知名度の高いそば処(例:戸隠、十日町へぎそば)との連携や広域観光プランを考えるモニターツアーを実施した。また、首都圏との地域間連携を以前から飯山市と関係のある地域(例:埼玉県川口市、法政大学等)と積極的に行い、戦略的な地域間交流によって安定した集客に取り組んだ。

今後の展開・未来像

笹ずしについては、新しい具材の開発や弁当利用について、さらなる検討が必要との反省もあり、参画事業者が協議会として団結し、事業の取り組みを進めることとなった。地域内で販売店舗が少ないことからも、空き店舗利用や起業支援も併せて行っていく予定。
また、富倉そばについては、特別な製法であることから、その価値や魅力をしっかりと伝えるツール(パンフレット、HP)などの利用、製作が必要と考えている。
さらに、全国展開にあたり、首都圏を中心に、展示会やイベントなどを積極的に利用し、PRに努めたい。
後継者育成も視野にいれ、Iターン相談会などでもそば打ち体験を行うなど、「起業」にむけた取組みへの展開も考えている。

活用した地域資源

謙信笹ずし、富倉そば

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飯山商工会議所

〒389-2253長野県飯山市大字飯山2239-1

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