港、鉄道、電力、銀行など商工業が発展した「たどつ」、こんぴら街道の海の玄関「たどつ」のまちのブランド化をはかり、歴史、文化、起業家精神を次世代へ継承するために、にぎわいづくりから活性化へと発展させることを目指す。
概要・活動内容
瀬戸内海に面した多度津は、江戸時代中期、丸亀藩京極家の分家、多度津藩による湛甫の築造工事より、北前船の寄港地や金毘羅参詣客など、全国から様々な物産や情報の集まる、讃岐随一の港町として繁栄した。時代が明治に移っても、回船問屋の豪商たちの蓄財により、讃岐鉄道の開業や県内初の私立銀行設立、水力発電の再建など、常に四国の近代化をリードしてきた。
今回の事業では、そうした多度津町が歩んできた「港から栄え、鉄道へと繋がる」歴史や産物を資源に、中小企業や地域の人たちと連携して「多度津の町」のブランド化を進めるために、継続的に開催している「商工フェア」と連携して、賑わいづくりから「地域活性化」へと発展させることを目的とした、「観光、特産品の開発」に取り組んだ。
工夫した点・アピールポイント
観光面では、「北前船が寄港した港町」や「こんぴら五街道」の一つで、金刀比羅宮大祭の神事が今も多度津から始まることを受けて、「こんぴら街道の海の玄関、たどつ」をテーマに、見て面白く、持って歩ける「絵地図」を試作した。その「絵地図」使った観光PRや住民やマスコミ、観光関係者を対象にモニターツアーを実施し内容の充実を図った。また、地元ケーブルテレビや地域情報月刊誌で「絵地図」を紹介してもらい、平成25年度香川県での第2回「瀬戸内国際芸術祭」に地元紹介マップとして、活用されることになった。
特産品の開発は、調査研究事業からの提案(桃陵彫、ソフトクッキーなど)を元に試作品を作り、「商工フェア」でのアンケートにより商品化の可能性を調査した。もう1つの農商工連携を視野に入れた、地元産ミニトマトを使った「うどん県のうどん焼き」の研究を行い、それに合うソースを試行錯誤しながら開発した。トマトソースは、既に市販商品の数多く売られているが、「うどん県」のうどんの食べ方の提案も含め、ヘルシーで、野菜も取れる飽きの来ない味を追求した結果、200ccのびん詰めした「うどん焼き用のミニトマトがたっぷり入ったソース」の試作品を作った。
観光部会のメンバーにもこの「ソース」は好感触であり、まち歩き観光の中で提供することを検討していく。
今後の展開・未来像
観光としては、試作したマップやガイドの協力を得て、いかに「まち歩き観光」コースを商品として旅行代理店等に販売して行くかが大きな課題である。こんぴら街道をテーマにしたこの観光コースに、特産品を絡めることにより地域特性のインパクトも強くなり、近隣の観光地やイベントとの連携により展開させたい。また、特産品をPRしていく中で、まち歩き観光を紹介することにより、総合的に多度津の面白さをアピールして行けるのではないか。
照準は6月1日(土)開催予定の当所が主催する「商工フェア」に向けた商品製造と、試験的な試食販売によるPR、アンケートによるパッケージ等を含めたブラッシュアップと販路計画である。次に、瀬戸内国際芸術祭(多度津での会期10月5日~11月4日)での実践的なPR活動へと展開して行く。
活用した地域資源
こんぴら街道の海の玄関口、門前町、京極家1万石多度津藩の城下町、香川の近代産業発祥の地、鉄道の町、ミニトマト
このプロジェクトの商工会議所はこちらです
多度津商工会議所
〒764-8508香川県仲多度郡多度津町東浜6-30
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