行政区の枠を越え、周遊観光の切り口をつなぎ、諏訪湖周に点在する15の美術館・博物館を軸に、アートを中心とした体験交流プログラムの充実を図り、諏訪地域での滞在時間を延ばし、滞在型観光の創造を行う。
概要・活動内容
諏訪地域は、周囲16㎞の諏訪湖の周りに15 の美術館・博物館が点在する、全国でもめずらしい文化施設の集積地である。これら文化施設を中心に、地域の歴史文化や神社仏閣、郷土食や湖上花火等の多様な観光資源を、アートを切り口として束ねることで周遊性を高め、行政区を超えて、今日の観光ニーズに合った観光ルートづくりや体験プログラムを開発することで、諏訪地域における滞在型観光・着地型観光の定着化を図り、観光客の滞在時間延長および観光消費額の増加を目指すことを目的に事業を展開した。
オープニングイベント「諏訪の長い夜」は、7月27・28・29日の3日にわたって美術館・博物館を夜まで開館し、施設および周辺の観光施設への周遊を促すとともに、参加者に「まちじゅう芸術祭」を認知してもらい、個々のプログラムへの誘客を目指した。
工夫した点・アピールポイント
- 地域密着型の多様なプログラムを通してのリピーター獲得とアートプログラムの定着化を図った「諏訪の長い夜」では、イベントが定着しつつあり、アンケートのコメントからもリピーターとなってもらえていることが窺えた。また、芸術祭期間中の様々なイベントに参加してもらっているファンも多く見られ、着地型の参加体験プログラムの造成・実施により、リピーターの獲得に繋がっていることが、見受けられた。
また、各美術館・博物館でも通年で体験プログラムを実施する施設も出てきており、アートプログラムの定着化も促進された。 - ビジュアルアート展の開催にあたっては、諏訪地域ゆかりのアーティストと、実行委員会との協力体制から、外部からのアーティストを招聘でき、諏訪に滞在して作品を制作してもらう「アーティスト・イン・レジデンス」の実施ができた。
- 下諏訪周遊プロジェクト「すわんぽ」では、京都芸術専門学校の学生たちの発案により、地元御田町商店街で、アートを媒介として周遊してもらうイベントを実施し、地域外との交流が促進できた。
また、「まちじゅう映画館」では、地元出身のアーティストをパイプ役にネットワークづくりを行っているボランティアメンバーの企画により、アートと諏訪地域の文化財や地域資源をマッチングすることで、新たな魅力の発見と情報発信を行うことができた。
今後の展開・未来像
本年度は、実施体制として、「諏訪湖アートリング協議会」の主体的な参画があったが、協議会の組織体制が十分には整備されておらず、全体的な運営や実行といった面では、多くの支援が必要であった。また、行政職員以外の人材を活用し、企画委員に任命することで、諏訪ゆかりのアーティストやボランティアスタッフ、学生等、当事業に協力してくれる人材が発掘できた。
今後は、発掘した人材と諏訪湖周美術館・博物館を繋ぎ合わせることで、組織体制を強化し、継続できる組織づくりを目指す。
活用した地域資源
諏訪湖、諏訪湖周の美術館・博物館(15館)、諏訪湖エリアまちなか観光案内人(市民ガイド)、路線バス、諏訪大社、神社仏閣、屋形船、地酒、地元食材、下諏訪町 御田町商店街、有形文化財 旧岡谷市役所庁舎、酒蔵
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諏訪商工会議所
〒392-8555長野県諏訪市小和田南14-7
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