このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

概要・活動内容

高山市は、飛騨地域の政治・経済の中心地として栄えた。良質の木材資源に恵まれていたことから、木材加工技術に優れた人々は、時の政権によって都に徴用された。奈良や平安の宮都の造営に携わったことで「飛騨の匠」と呼ばれる職人たちが生まれた地である。「飛騨の匠」という名称は一般名称として知られているが、当地域では、一部の研究者・団体を除き、特に関心を持たれることはなく、地域ブランドとして活用されてこなかった。しかし、市内には「飛騨の匠」文化ともいうべき建物や寺社、町並みなどが残されており、祭り屋台、木製品などの伝統産業、さらには伝統料理やもてなし・しつらえなどの隠れた資源もある。
これらを発掘・調査し、個々の資源を有機的にネットワーク化して、物語性ある新たな着地型観光を興すことを目的にプロジェクトを実施した。

アピールポイント

「飛騨の匠」に関しての直接的な資源だけでなく、関連する間接的な資源への広がりを考え、道資源、町並資源、産業資源、食資源、伝統行事、物語資源──の6分野から委員を選定、着地型観光商品開発事業を実施した。特に体験型の観光商品については、各業界団体などとマッチング調査を重ね、飛騨の家具の代表的な技術である曲木を分かりやすく体験できる観光商品などを開発し、11月に「飛騨高山 まちなみ博覧祭」と題したイベントを実施。国重要文化財の日下部民藝館・吉島家住宅において「飛騨の匠」に関する展示や体験講座、町並店舗での伝統工芸品展示を行い、まち歩きを楽しみながら、「飛騨の匠」の技と心に触れていただいた。

今後の展開

各業界の「飛騨の匠」資源に対する基本的な思想・精神、考え方、思いは共通しているが、これまでの業界・団体ごとのブランド価値向上の取り組みから、既存の資源に観光的な視点をプラスして新たな価値を創造していくための企画力や、連携体制の整備が必要。「飛騨の匠」の歴史的背景や「飛騨の匠」の文化を継承する技術等を文化観光空間である町家・町並と結びつけ、観光客(消費者)が伝統工芸品の本質的、なおかつ新たな価値・魅力を認識し、工房訪問などによる購買機会の拡大等、今後の伝統的産業観光につながるように展開していきたい。

活用した地域資源

飛騨の匠に関する資源(道・町並・産業・食・伝統行事・物語)

メディア掲載事例・受賞履歴

中日新聞・岐阜新聞 掲載(平成25年11月10日)

参照画像

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高山商工会議所

〒506-8678岐阜県高山市天満町5-1

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