このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

あのプロジェクトは今

第3回 庄原商工会議所(広島県)トコトンこだわります「どんぐり豚」開発ブランド化プロジェクト(平成20年度)

庄原上野公園(しょうばらうえのこうえん)の見事な桜でも有名な広島県庄原市は、以前より農畜産資源に力を入れていた。庄原商工会議所では、どんぐり豚肉のブランド化と、森林資源の有効活用および観光産業との有機的な結びつきをより強化することを目的とし、「トコトンこだわります『どんぐり豚』開発ブランド化プロジェクト」を平成20年度に着手。森林内で拾ったドングリを飼料とし、里山で放牧して育てた「どんぐりコロコロ豚」の開発(精肉・外食・加工品)し、消費者やマスコミに受け入れられるブランド力良好な商品イメージをもった特産品を作り上げることによって、「しょうばら型里山資源循環システムの確立」を目指した。

3年前 「どんぐりコロコロ豚」の開発

美味しい豚肉を届けるため、あらゆる角度から調査

これまで培った畜産知識を活かしながら、県立広島大学や庄原市と協力し、まずはこの地域にある様々な「どんぐり」の収集実験を行った。飼料にドングリを用いた「どんぐりコロコロ豚」の肥育実験を通じ、肉質変化のデータ収集と専門機関による検査を実施。さらに、飼育期間中に里山での放牧を取り入れることで臭みをなくした結果、やわらかな歯ごたえを実現した。その後、「どんぐりコロコロ豚」の精肉を使ったメニューの開発を行い、原画の公募には庄原市内の小学校6校から84点が寄せられた試作や試食をしてもらえるよう市内の料理店等に無償で配布、新たなメニュー開発に取り組んだところ、試用した飲食店では概ね高評価を得ることができた。
また、完成した「どんぐりコロコロ豚」をより親しみやすい地域ブランドとするため、キャラクターデザインや、キャラクター名を一般公募。全国467件の応募の中から「ろこぴー」に決定し、プロジェクトのホームページも作成した。

「どんぐりコロコロ豚」は放牧することで締まりの良い肉となる
当時のレポートはこちら

「トコトンこだわります「どんぐり豚」開発ブランド化プロジェクト」は今

新たな商品開発を行い、高付加価値化を目指す

「どんぐりコロコロ豚」はドングリを飼料としているため、不飽和脂肪酸の比率が高く、味にくせのない肉質が試食会などでも好評を博しており、加工品の試作や「どんぐりコロコロ豚」の地域ブランド化を実現。さらに現在では携帯ストラップなどキャラクターグッズ等の制作・販売まで進んできている。

ただ、肥育してくれる農家や個人を探すことが難しいという現状があり、今後事業を拡大していくために、肥育場所・体制の確保に力をいれている。さらに、どんぐりの収集システムの確立についても、地域内での収集量と収集協力者の集計等において実験を行なった。次の段階となるハムの製品化は、ある程度の目途をつけられたが、もう一歩前進する為には、資金的な支援も必要となることから、まだ調整中となっている。

プロジェクト年表
平成20年度 7月 地域資源活用「どんぐり豚」開発委員会を開催、プロジェクトに着手
11月 里山に対する環境保全の意識向上と飼料確保のため、市民を対象にしたイベント「どんぐり拾いツアー」を開催
また試食会開催やマスコットキャラクターを公募
1月 マスコットキャラクター決定。
2月 「feel NIPPON」第67回東京インターナショナルギフトショー春2009へ出展
マスコットキャラクターの名称を「ろこぴー」に決定
平成22年度 地域ブランド「どんぐりコロコロ豚」キャラクター「ろこぴー」グッズ登場
担当者の声

「どんぐりコロコロ豚」の試食会では、なかなかの高評価をいただきました。「feel NIPPON」への出展も、次の段階となる製品化が実現されたら出展したいと考えています。今後は、肥育農家の拡大に応じて、加工品の製品化と、生ハム製作等による高付加価値化を目指すことで、市場の拡大を図っていくことを目標としています。

豚肉の臭みや加熱調理時の肉の縮みが少ないのが特徴/小さな鈴が付いた「どんぐりコロコロ豚」携帯ストラップ

寄せられた声・反響