このサイトは2020年3月31日まで稼働していた、feel NIPPONの活動報告サイトのアーカイブです。
2019年度までの活動報告をご覧いただけます(現在、更新はしておりません)。

和歌山県・田辺商工会議所
日本一の紀州梅を使った「たなべぇサンド」に注目!

1.写真の「たなべぇサンド」は試作品。パンからはみ出ている黄みがかったジャムのようなものが梅びしお
2.皮が薄くて果肉がたっぷり詰まった「紀州梅」
3.温暖な冬と梅雨時の雨の多さなど梅作りに適した環境で良質な梅ができる
4.「南高梅」は収穫間際になると美しく色づく

由緒ある紀州梅が今話題の地鶏と調和して絶品サンドに!

 「紀州梅」の一大産地であり、「市」としては日本一の生産量を誇る田辺市で、今年から「紀州梅」と田辺市のイメージをより強く結びつけるためのプロジェクトがスタートした。田辺商工会議所が、市内に喫茶店が多く、モーニングサービスが地域に根付いていることをヒントに、「紀州梅」と、洋食のパンを絡めた新メニューの考案を検討。「梅干といえばご飯」のイメージが強いが、梅干から作る「梅びしお」というソースはパンにもすごく合うという。梅には昔から「梅は一日の難のがれ」ということわざがあり、健康食品の代表的存在。パン食文化が広く浸透している現代社会に、梅とパンを使った料理で新たな健康食文化を生み出したいと考えている。メニュー名は平成19年度プロジェクト時に誕生したマスコットの「たなべぇ」にちなんで「たなべぇサンド」と名付けた。

 「紀州梅」といえば、高品質な梅干しとして有名だが、どういう歴史があるのだろうか。梅減農薬栽培研究会会長の原拓生さんが教えてくれた。「そもそもは江戸時代に、山がちで稲作に適さない土地を生かすために梅の栽培を始めたのが発端のようです。遊休地を少しでも生かそうとしての取り組みでしたが、文献によると、この土地で作られた梅干しは、当時から江戸に送られて高い評価を受け、『田辺印』という名前でブランド化していたようです」。
 そんな由緒ある流れを組んだ「紀州梅」にはどんな特徴があるのだろう。「田辺市では主に2つの品種が栽培されています。さっぱりとキレがあるのが『古城梅(ごじろうめ)』。梅酒や梅ジュースに適しています。

芳醇な香りで肉厚なのが『南高梅(なんこううめ)』。梅干しにされるのは『南高梅』がメインです」(原さん)。
 味でも国内で有数の評価を受け、名実ともに日本一と言える「紀州梅」を使っての新メニューを開発すべく、現在、市内の3つの業者が商品化に向けて試作を繰り返している。「たなべぇサンド」の条件は2つだ。「紀州梅」で作る梅びしおというソースをパンに塗ること。「紀州うめどり」という銘柄鶏を使うこと。ちなみに、「紀州うめどり」は梅酢を使った飼料で育てた鶏で、昨年の「地鶏・銘柄鶏食味コンテスト」で全国各地の名だたる地鶏を抑えて最優秀賞を獲得している。

 まだ試作途中だが、ボナペティ ヤナギヤ代表の宮所忠喜さんに話を伺った。「生地に梅の果肉を練り込んだ自家製のパンを使います。梅びしおには、ミネラル豊富な粗糖やビート糖を使い、マイルドな甘さに仕上げました。これに、うめどりのモモ肉を照り焼きにし、刻んだ大葉といっしょに挟もうと考えています」。

 聞いているだけでもおいしそうだが、ほかにももう一品検討中とのこと。さらにそのほかの2社の作品も含めて10月2日(金)・3日(土)に行われる弁慶まつりでお披露目、販売もされる予定だ。日本一の梅と話題沸騰中の銘柄鶏を使った「たなべぇサンド」。確かな食材を使っているだけに、発売されれば一躍全国区になる可能性は高い。


田辺をもっと楽しむ! ここに立ち寄りたい!

紀州梅の里なかた梅干工房
本社直売店

本社工場敷地内にある梅製品の直営売店。梅干や梅酒の試食・試飲コーナーがあったり、加工工場が予約なしで見学できる「梅回廊」(無料)があったりと、買い物以外にもいろいろと楽しめる。

住所:田辺市下三栖1475
電話:0739-22-2858(売店直通)
営業:9:00〜17:00 休み:無休
駐車場:20台(無料) HP:公式サイト
田辺梅林
 

標高400mの「大蛇峰(おおじゃみね)展望台」から、すり鉢状に広がる梅畑を眺められる。花の見ごろは2月ごろ。展望台までの紀州備長炭の原木に覆われた散策道もおすすめだ。

住所:田辺市上芳養字石神地区周辺 電話:紀州田辺観梅協会事務局0739-22-5300(代)
営業:9:00〜17:00(開花時期のみ開園) 休み:開園中は無休 入園料:無料 駐車場:80台(無料)
紀州備長炭記念公園
 

地場産品直売店や紀州備長炭発見館(入園料:大人210円)という資料館などがある道の駅。「梅ジュースづくり体験」(1人800円、2日前までに電話で予約、秋津川振興会0739-36-0301)も通年楽しめる。

住所:田辺市秋津川1491-1
電話:0739-36-0226
営業:9:00〜17:00
休み:水曜 駐車場:20台(無料)
味光路(あじこうじ)
 

140店以上が軒を連ねる飲食店街。魚介がおいしい定食屋や居酒屋が多数あるほか、五右衛門一門店の「ウメ〜地鶏の親子丼」(900円)など、話題の紀州うめどりを使った料理が食べられる店もある。

住所:田辺市湊地区周辺(JR紀伊田辺駅前)
電話:味光路振興会0739-22-5064
営業:店舗により異なる
休み:店舗により異なる
電車でアクセス

◎東京駅から
JR東京駅から東海道新幹線にてJR新大阪駅へ、大阪環状線に乗り換え阪和線、紀勢本線を経てJR紀伊田辺駅へ

◎大阪駅から
JR新大阪駅から大阪環状線に乗り阪和線、紀勢本線を経てJR紀伊田辺駅へ

◎和歌山駅から
JR和歌山駅から紀勢本線にてJR紀伊田辺駅へ

車でアクセス

◎東京駅から
首都高速道路都心環状線、首都高速道路3号渋谷線を経て、東名高速道路へ、伊勢湾岸自動車道、東名阪自動車道、新名神高速道路、名神高速道路を経て、吹田ICから近畿自動車道へ、阪和自動車道、国道42号線、県道208号線を経て田辺へ

◎大阪駅から
阪神1号環状線、阪神14号松原線を経て、松原JCTから阪和自動車道へ、国道42号線、県道208号線を経て田辺へ

◎和歌山駅から
和歌山ICから阪和自動車道へ、国道42号線、県道208号線を経て田辺へ