桜島を前にすると、力が湧いてくる。ゴツゴツとした尾根から、左右均等に力強く広がる裾野。現在も活動中の火山だけあって、実に雄々しい。桜島を擁する真っ青な錦江湾も含めて、大自然のエネルギーにあふれたこの景観は、鹿児島の象徴だ。 ところで、同じような光景が広がる都市が、遠くイタリアにもあるのをご存知だろうか。それはイタリア・ナポリ市。活火山であるベスビオ火山、山下に広がるナポリ湾と、驚くほど鹿児島に似通っている。さらに風景の相似に加え、温暖な気候や食の豊かさなど共通点も多い。それゆえ、鹿児島市は古くから「東洋のナポリ」と呼ばれ、両市は昭和35年より姉妹都市の関係にある。 姉妹都市盟約50周年となる平成22年、鹿児島商工会議所は「鹿児島×ナポリプロジェクト」と題し新イタリアンメニューを開発した。ただのイタリアンではない。鹿児島県産の海の幸・陸の幸がふんだんに使用された「鹿児島イタリアン」である。 |
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まるで間違い探しの問題のような酷似した風景写真。左が鹿児島で、右がナポリだ。町の象徴はどちらも活火山、山下の湾では新鮮な魚介類が獲れることも共通点だ。ベスビオ火山を眺め、故郷・鹿児島を思い出し勇気を奮い立たせる、ナポリで修行中の鹿児島出身料理人も多いとか。 |
友好関係は道路名にも。鹿児島市の目抜き通りはその名もズバリ「ナポリ通り」。同様にナポリ市には「鹿児島通り」がある。夜のナポリ通りはライトアップされ、ロマンティックな雰囲気を演出。 |
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